【概要】
茨城県桜川市真壁地区は、「石の町」として知られる。良質な花崗岩(真壁石)の産地であり、特に石灯籠の生産では全国有数のシェアを誇る。伝統的工芸品にも指定されており、優れた石工職人が多く集まる。
【歴史】
真壁(茨城)は、茨城県桜川市にある石材の産地です。筑波山から加波山、足尾山へと連なる山々から良質な花崗岩が採れ、古くから石が石垣や日用の道具として加工されてきました。本格的な採石が始まったのは明治二十二年に火薬を用いた事業が起こってからで、明治三十二年の赤坂離宮の造営に真壁の石が使われたことをきっかけに、その名は良質な石材の代名詞として全国へ知られるようになりました。
【特徴】
真壁石は、石英と長石、黒雲母からなる白系の花崗岩です。石目の細かい「小目」と、やや粗く青みを帯びた「中目」に大きく分けられ、石目の細かい小目のほうが吸水率が低く耐久性にも優れるため、高値で取り引きされるのが一般的です。硬くて風化に強く、磨き上げると深い光沢が出ることから、墓石や燈籠、記念碑、建築の外装材として、関東を中心に全国各地へ出荷され続けています。
【見どころ】
石の町を訪ねるなら、真壁の古い町並みそのものが見どころになります。江戸時代の町割りがほぼそのまま残り、二〇一〇年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。見世蔵や土蔵が続く通りには石材店が点在し、石を刻む音が響いてきます。毎年二月から三月にかけては「真壁のひなまつり」が開かれ、百軒を超える家や店が代々伝わる雛人形を飾って、来訪者をあたたかく迎えます。
【トリビア】
真壁石でつくられる「真壁石燈籠」は、一九九五年に国の伝統的工芸品に指定されました。現存する最古の作例は文政七年、西暦でいえば一八二四年に地元の寺の境内へ納められたものとされ、これを手がけた石工の手によって技術と技法が確立したと伝えられています。一基を仕上げるまでにはおよそ十八もの伝統的な技術や技法が用いられ、春日型や雪見型といった姿に仕上げられます。




