熊野那智大社

(くまのなちたいしゃ)
📍 和歌山県 那智勝浦町⛰️ 名所🏯 歴史

【概要】

熊野那智大社は熊野夫須美大神を主祭神とし、太平洋を望む那智山の中腹に六棟の社殿を構えます。那智の滝を神と仰ぐ信仰から始まり、隣り合う青岸渡寺とともに神仏習合の霊場として栄えました。杉木立の大門坂から467段の石段を上りきると朱塗りの社殿が現れ、境内からは熊野の山並みと太平洋を一望できます。日本三大火祭りの那智の扇祭りもこの社の例祭です。

【歴史】

熊野権現の古い記録には、インドから渡来した裸形上人が那智の滝のもとで十二所権現を祀ったと記され、仁徳天皇5年に社殿が現在の地へ移されたと伝えられます。滝そのものを神とする信仰に観音信仰が重なり、隣の如意輪堂は西国三十三所第一番の札所となりました。中世には熊野修験の道場としても栄え、明治の神仏分離を経て、堂は青岸渡寺として分かれました。

【特徴】

第一殿から第五殿が横に並び、その左前に八社殿と呼ぶ第六殿が置かれる構成で、主祭神の熊野夫須美大神は本地仏を千手観音とされました。和歌山県那智勝浦町の那智山にあり、麓の大門坂の石畳を267段上り、さらに熊野那智大社の石段を重ねる参道は、苔むした杉並木に包まれて熊野古道の風情を残します。第一殿は滝宮と呼ばれ、那智の滝の神を祀ります。

【見どころ】

境内の樟霊社は樹齢約850年の大樟を祀り、高さは約27メートル、幹回りは約8.5メートルに達します。空洞になった幹をくぐる胎内くぐりは無病息災の祈りとして親しまれ、隣の青岸渡寺からは三重塔と那智の滝を重ねて眺められます。別宮の飛瀧神社には社殿がなく、落差133メートルの滝そのものが御神体で、参道を下れば滝壺の近くまで進めます。

【トリビア】

例祭は7月14日の那智の扇祭りで、熊野の神々が滝へ里帰りする神事として扇神輿12体と重さ50キロを超える大松明が参道を行き交い、日本三大火祭りに数えられます。国の重要無形民俗文化財であり、2004年には熊野那智大社も紀伊山地の霊場と参詣道の構成資産として世界遺産に登録され、滝の水は延命長寿の水として授けられています。

📅 最終更新: 2026/9/12
熊野那智大社
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です