熊野速玉大社

(くまのはやたまたいしゃ)
📍 和歌山県 新宮市⛰️ 名所🏯 歴史

【概要】

熊野速玉大社は、熊野速玉大神と熊野夫須美大神を主祭神とする熊野三山の一社で、熊野川の河口近くの市街地に朱塗りの社殿を構えます。神倉山のゴトビキ岩に降りた神を現在地へ迎えたことから新宮と呼ばれ、境内には樹齢千年と伝わるナギの大樹がそびえます。室町時代の古神宝類を国宝として伝え、熊野十二所権現の名のもとになった社でもあります。

【歴史】

社伝によれば、神々はまず神倉山のゴトビキ岩に降臨し、景行天皇58年に現在の地へ社殿が営まれました。もとの鎮座地を神倉、遷った先を新宮と呼ぶのはこのためです。平安時代の初めには十二の社殿が整って熊野十二所権現と称され、平治の乱の後には熊野三山造営奉行を務めた平重盛が造営に関わったと伝えられ、熊野川の水運で本宮とも結ばれていました。

【特徴】

朱塗りの社殿が横に並び、熊野速玉大神は本地仏を薬師如来とされました。1955年には皇室や足利義満が奉納した1200点あまりの古神宝類が一括して国宝に指定され、熊野速玉大社が中世に集めた信仰の厚みを物語ります。神門をくぐると檜皮葺の社殿が整然と並び、和歌山県新宮市の平地に鎮座するため、熊野三山のなかでも訪ねやすい社として親しまれています。

【見どころ】

境内の御神木は国の天然記念物に指定されたナギの大樹で、高さは約18メートル、幹回りは約4メートル、推定樹齢は千年に及びます。平重盛の手植えと伝えられ、ナギが凪に通じることから、葉を懐に納めて道中の安全を祈る習わしが続きます。摂社の神倉神社へは鎌倉積みと呼ばれる538段の急な石段が延び、上りきった先の巨岩ゴトビキ岩が熊野信仰の原点とされます。

【トリビア】

神倉神社では毎年2月6日にお燈まつりが行われ、白装束に荒縄を巻いた二千人近い上り子が松明を手に石段を駆け下ります。10月16日の例大祭は御船祭で、神輿を乗せた神幸船を九艘の早船が競い漕ぎ、2016年に国の重要無形民俗文化財となりました。熊野川を舟で下る川の参詣道も世界遺産に含まれ、水の道と山の道が新宮で出合います。

📅 最終更新: 2026/9/12
熊野速玉大社
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です