久々子湖

(くぐしこ)
📍 福井県 美浜町🌿 自然⛰️ 名所

【概要】

久々子湖は、三方五湖のなかで最も浅い汽水湖です。福井県美浜町にあり、面積は約一・四平方キロメートル、最大水深はわずか二・五メートルしかありません。早瀬川で若狭湾に直接つながるため塩分が高く、五つの湖で最も多くの種類の魚が確認されています。古くからヤマトシジミの漁場として知られ、いまもシジミ漁が続いています。

【歴史】

久々子湖は、耳川が運んだ砂が入江の口をふさいでできた潟湖です。江戸時代には湖の南から菅湖へ気山川がつながり、五つの湖の水を海へ送り出す出口の役割を担っていました。一六六二年の地震で地形が変わり、浦見川が開かれてからは水月湖からの流れを受けるようになりました。江戸時代の記録にも、代表的なシジミの漁場として名が残っています。

【特徴】

最大水深二・五メートルという浅さのため湖水がよくかき混ぜられ、満潮になると早瀬川をさかのぼって海水が入り込みます。塩分が高いので、スズキやボラ、クロダイといった海の魚が湖の奥まで入ってきて、淡水の魚と一緒に暮らします。五つの湖のなかで確認された魚の種類がいちばん多いのは、この海との行き来のしやすさによるものです。

【見どころ】

久々子湖の東岸は美浜町の市街に近く、湖を渡る風を受けながら歩ける道が続いています。朝の湖では、腰まで水に入って鋤簾でシジミをかき取る漁の姿が見られます。湖口の早瀬川では海と湖の水が混ざり合い、釣り人が並ぶ光景も久々子湖らしい風景です。対岸の梅丈岳を映す夕暮れの水面も、この浅い湖ならではの見どころです。

【トリビア】

久々子湖のヤマトシジミ漁は四月から十一月にかけて行われ、五つの湖で営まれる漁のなかでも歴史の古いものです。湖に注ぐ耳川がつくった砂州の向こうはすぐ若狭湾で、湖と海を隔てる陸の幅はわずかしかありません。二〇〇五年のラムサール条約登録では、こうした汽水の湖に生き物が集まるにぎわいが、評価の大きな理由になりました。

📅 最終更新: 2026/9/12
久々子湖
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です