【概要】
商店街の活性化として始まったものが発展し、現在では1万人の踊り手と100万人の観客が集まる東京の夏の風物詩となりました。8月下旬の土日に開催され、JR高円寺駅周辺の商店街や通りを舞台に、熱気あふれるパレードが繰り広げられます。
【歴史】
東京都杉並区で毎年8月最終の土日に開かれる東京高円寺阿波おどりは、日本三大阿波踊りの一つに数えられる首都圏最大の大会です。1957年(昭和32年)8月、高円寺南口の商店街の青年部が街のにぎわいを求めて「高円寺ばか踊り」と称して始めたのが起源で、四国の徳島に道を踊り進む踊りがあるという話がきっかけだったと伝わります。当初は子どもたちが見よう見まねで踊る、素朴な催しでした。
【特徴】
第一回の踊り手はわずか三十八人、見物客は二千人ほどでしたが、回を重ねるうちに規模が広がり、現在は約一万人の踊り手と百万人近い観客が集まる催しへ成長しました。参加するのは高円寺を拠点とする連のほか、企業や学校の連、本場から招かれた連など多彩な顔ぶれで、東京高円寺阿波おどりは本場に次ぐ規模と評されています。二日間にわたって演舞が入れ替わり続き、夕方から夜まで途切れることがありません。
【楽しみ方】
会場はJR高円寺駅を中心とした演舞場と商店街のアーケードに分かれ、屋根の下では鉦や太鼓の音が反響して独特の迫力が生まれます。沿道は身動きが取りにくいほど混み合うため、有料の桟敷席を確保するか、早めに見る場所を決めておくのがおすすめです。踊りが終わったあとは、商店街の店で余韻を楽しむ人たちで賑わいます。駅の周辺には交通規制がかかるため、公共交通機関での来場が基本です。
【トリビア】
高円寺には年間を通して活動する連がいくつもあり、練習場を構えて次の世代の踊りの担い手を育てています。本場に招かれて演舞場で踊る連もあり、単に真似て取り入れただけの行事ではなく、この街に根づいた独自の文化へと育ちました。商店街の振興から生まれた催しが、いまでは杉並区の夏を代表する行事として定着しています。毎年の開催に向け、商店街と地元の連、行政や警察が長い時間をかけて準備を進めています。




