可睡斎

(かすいさい)
📍 静岡県 袋井市⛰️ 名所🏯 歴史

【概要】

可睡斎は静岡県袋井市にある曹洞宗の名刹で、山号は萬松山です。応永8年の開山と伝わり、11世の仙麟等膳和尚が徳川家康の前で居眠りをした逸話から可睡斎の名がついたといいます。明治以降は秋葉三尺坊大権現を祀る秋葉総本殿として火防の信仰を集め、日本一とも称される大東司や春の可睡斎ひなまつりでも広く知られています。

【歴史】

可睡斎は応永8年(1401年)に恕仲天誾禅師が開いた曹洞宗の寺で、もとは東陽軒と称しました。人質時代の徳川家康を助けた恩人である11世の仙麟等膳和尚が浜松城に招かれた折、昔話をするうちに居眠りを始めてしまい、家康が「和尚、眠る可し」と笑って許したと伝わります。以来この和尚は可睡和尚と呼ばれ、寺号も可睡斎に改まったといわれています。

【特徴】

江戸時代の可睡斎は十万石の待遇を受け、三河・遠江・駿河・伊豆の曹洞宗寺院を束ねる東海大僧録として重んじられました。明治6年(1873年)には秋葉山の神仏分離にともなって秋葉三尺坊大権現が遷され、火防災除を願う秋葉総本殿となりました。御真殿に参る人の多くは火伏せの札を求め、いまも禅の修行道場として雲水が暮らす寺の空気が感じられます。

【見どころ】

名高いのは昭和12年(1937年)に建てられた大東司で、日本一とも称される寺のトイレです。中央には高村晴雲作の烏枢沙摩明王像が祀られ、建物はいまも現役で使われています。総檜造りの瑞龍閣とともに国の登録有形文化財で、その大広間を舞台にした可睡斎ひなまつりでは32段に約1200体の雛人形が並び、日本最大級の雛壇として親しまれています。

【トリビア】

烏枢沙摩明王は古代インドの火の神アグニを起源とし、聖なる炎で煩悩を焼き尽くす仏とされ、禅宗では不浄を清める東司の仏として祀られてきました。境内には三方原の戦いで武田勢に追われた家康が身を隠したと伝わる出世六の字穴も残ります。春の牡丹や初夏の風鈴、宿坊で味わえる精進料理など、季節の彩りを目当てに訪れる人も絶えません。

📅 最終更新: 2026/9/13
可睡斎
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です