【概要】
観海寺温泉は、別府市の西寄りの山腹、海抜およそ150メートルの高台に開けた温泉地です。別府八湯のなかで最も見晴らしがよく、湯船から別府の市街と別府湾を一望できます。鎌倉時代の開湯と伝えられ、昭和のはじめの大火から立ち直ったのちは眺望を売りにする大型のリゾートホテルが立ち並び、別府観光の中心のひとつになりました。
【歴史】
観海寺温泉は鎌倉時代に見つかったと伝えられ、海を見晴らす寺の名がそのまま温泉地の名になりました。江戸時代には山あいの湯治場として知られていましたが、1931年の大火で街が焼けたあとは観光温泉場として立て直され、眺望を生かした旅館やホテルが高台に次々と建てられていきました。温泉の地熱を照明や暖房に使う試みも早くから行われています。
【特徴】
観海寺温泉の湯は単純温泉や含重曹食塩泉が中心で、くせのないやわらかな湯あたりです。八湯のうちで最も標高が高く、海抜およそ150メートルの斜面に宿が段々に並ぶため、どの湯船からも視界が大きく開けます。湯煙の立ちこめる鉄輪や明礬とは対照的に、ここでの主役は湯そのものと眺望で、夜は市街地の灯りが湯面に映り込みます。
【見どころ】
高台の露天風呂からの眺めがいちばんの見どころで、昼は別府湾の青と扇状に広がる市街、夜は湾に沿って弧を描く街の灯りを見渡せます。斜面に自家源泉を持つ日帰りの浴場もあり、青みを帯びた湯に浸かりながら景色を楽しめます。宿から市街へ下る曲がりくねった坂道の途中には、温泉の蒸気が路傍から立ちのぼる場所も残っています。
【トリビア】
観海寺温泉の一角には、斜面を段々に削って湯船を連ねた大規模な露天風呂が設けられ、別府を代表する眺望風呂として知られています。地熱を使った発電や空調の取り組みは昭和の時代から続き、温泉地がエネルギーの実験場でもあったことを物語ります。鶴見岳へ登るロープウェイの乗り場へ向かう道も、この高台を通っています。




