【概要】
上賀茂神社は、京都市北区にある神社で、正式な名前を賀茂別雷神社といいます。雷の力で災いを払う賀茂別雷大神をまつる京都でも最古級の神社で、下鴨神社とともに5月15日の葵祭を執り行います。1994年には「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産に登録されました。京都五社めぐりでは、都の北を守る玄武の神社にあたります。
【歴史】
上賀茂神社の祭神は、境内の北にそびえる神山に降り立ったと伝えられ、678年(天武天皇6年)に賀茂氏によって社殿が造営されたとされます。平安遷都の後は都を守る神として朝廷から篤く信仰され、山城国一宮として重んじられました。皇女が斎王として神に仕える賀茂斎院の制度も置かれ、その伝統は葵祭の行列を彩る斎王代に受け継がれています。
【特徴】
上賀茂神社の本殿と権殿は、同じ形と大きさの三間社流造の社殿が東西に並ぶもので、1863年(文久3年)に建て替えられ、ともに国宝に指定されています。権殿は、本殿を修理するあいだ神が仮に移る建物です。社殿ではおよそ21年ごとに式年遷宮が行われ、2015年の第42回式年遷宮では国宝の本殿や権殿のほか、楼門などの修理が進められました。
【見どころ】
上賀茂神社の二の鳥居をくぐると、細殿の前に白砂を円錐形に盛った一対の立砂が並びます。祭神が降り立った神山をかたどったもので、頂には松の葉が挿されています。境内には御手洗川とならの小川が流れ、朱塗りの楼門や玉橋が清流に映えます。5月5日には芝生の馬場で競馬会神事が行われ、装束をまとった乗り手が2頭ずつ馬を競わせます。
【トリビア】
家の鬼門や玄関に清めの砂をまく風習は、上賀茂神社の立砂が起こりともいわれ、境内では清め砂のお守りも授けられています。境内を流れるならの小川は、百人一首の「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」に詠まれた川です。神紋の二葉葵は葵祭の名の由来でもあり、祭りの日には社殿や行列の装束、牛車までもが葵の葉で飾られます。
