【概要】
平安神宮は、京都市左京区の岡崎にある神社で、平安遷都から1100年にあたる1895年(明治28年)に創建されました。都を開いた桓武天皇をまつり、1940年には幕末の孝明天皇も祭神に加わりました。朱塗りの柱に緑の瓦を載せた社殿は平安京の朝堂院を縮小して再現したもので、京都五社めぐりでは四神に囲まれた中央の黄龍にあたります。
【歴史】
平安神宮は、1895年に京都で開かれた第4回内国勧業博覧会にあわせ、平安遷都1100年の記念事業として建てられました。東京への遷都で沈みかけた京都を盛り立てたいという市民の願いが込められていたといわれます。1940年には孝明天皇が祭神に加わりました。1976年には放火で本殿など9棟が焼けましたが、全国から寄せられた募金によって3年後に再建されています。
【特徴】
平安神宮の社殿は、平安京の大内裏で政務や儀式の場だった朝堂院を、長さの比でおよそ8分の5に縮めて再現したものです。正面の応天門をくぐると白砂の広い庭の奥に大極殿が構え、その左右には蒼龍楼と白虎楼が向かい合います。緑の瓦と朱の柱の対比が鮮やかで、大極殿や応天門などは明治の建築として国の重要文化財に指定されています。
【見どころ】
平安神宮の参道をまたぐ大鳥居は、昭和天皇の即位の大礼を記念して1928年に完成した鉄筋コンクリート造の明神鳥居で、高さは約24メートルあり、国の登録有形文化財です。社殿の背後には七代目小川治兵衛が手がけた池泉回遊式の神苑が広がり、春には紅しだれ桜、初夏には花菖蒲や睡蓮が池を彩ります。神苑の拝観は有料で、時間や料金は変わることがあります。
【トリビア】
平安神宮の大極殿の左右に建つ蒼龍楼と白虎楼は、その名のとおり東の青龍と西の白虎を表しています。四神に守られた都の中心を写した社殿は、京都五社めぐりで中央の黄龍を担うのにふさわしい存在です。また谷崎潤一郎の小説『細雪』には、姉妹が毎年そろって神苑の紅しだれ桜を眺めに訪れる場面が描かれ、花の名所としての名をいっそう高めました。
