【概要】
東京都台東区にある亀十は、浅草寺の雷門の向かいに店を構える和菓子店で、創業は大正の末期と伝わります。名物のどら焼きは、パンケーキのようにきめの粗いふんわりとした皮が持ち味で、あんは粒あんの黒あんと白あんの二種類。東京三大どら焼きの一つに数えられ、浅草の手土産として親しまれています。日によって売り切れることもあります。
【歴史】
亀十は大正の末期に浅草で創業し、雷門の向かいという同じ場所でおよそ百年にわたって菓子を作り続けてきました。現在は三代目が店を受け継いでいます。浅草は震災や戦災で街並みが大きく変わった土地ですが、参拝や観光の人が絶えず行き交う門前の一角で商いを続け、いまでは浅草を代表する手土産の一つとして広く名を知られています。
【特徴】
亀十のどら焼きは、一般的などら焼きのようなカステラ風の生地ではなく、パンケーキを思わせるきめの粗いふんわりとした皮が特徴です。職人が一枚ずつ手で焼き上げるため焼き目は均一にならず、濃淡のまだらな表情が一つ一つに生まれます。大きさも三軒のなかではひときわ大きく、あんは粒あんの黒あんと、やさしい甘さの白あんの二種類から選べます。
【食べ方】
皮がやわらかく厚いので、手に取るとほんのりとした重みを感じます。そのままでも十分おいしいのですが、白あんと黒あんを一つずつ買って半分ずつ分け合うと、あんの違いがよく分かって面白いものです。日持ちは長くないため早めに食べ切り、少し時間が経ったものは電子レンジでごく短く温めると、皮のふんわりとした感じが戻ります。
【トリビア】
どら焼きという名の由来には、形が打楽器の銅鑼に似ているからという説や、武蔵坊弁慶が銅鑼を鉄板の代わりにして生地を焼いたという伝説など、いくつもの説が伝えられています。亀十には松風という焼き菓子もあり、こちらも古くからの人気です。どら焼きを買い求める人が多いため、日によっては早い時間に売り切れてしまうこともあります。




