【概要】
浄妙寺は、神奈川県鎌倉市にある臨済宗建長寺派の寺院で、鎌倉五山の第五位に置かれています。文治四年にあたる1188年に足利義兼が極楽寺として開き、のちに禅寺へ改められて浄妙寺と称しました。足利氏ゆかりの寺として境内が国の史跡に指定されており、枯山水の庭を正面に望む茶室の喜泉庵が設けられ、静かに庭と向き合える寺として知られます。
【歴史】
浄妙寺は、文治四年にあたる1188年に足利義兼が創建し、はじめは極楽寺という真言密教の寺でした。開山は退耕行勇で、のちに建長寺開山の蘭渓道隆の弟子である月峯了然が禅寺に改め、寺の名も浄妙寺と変わりました。寺名は中興の開基とされる足利貞氏の法名にちなむと伝えられ、足利氏との深い縁を今日まで伝えています。
【特徴】
神奈川県鎌倉市にある浄妙寺は、山号を稲荷山と称し、鎌倉の東側を走る金沢街道沿いの谷戸に境内を開いています。銅板葺きの本堂が正面に建ち、その周囲では梅や桜、山茶花などが季節ごとに咲き替わります。1966年に浄妙寺境内として国の史跡に指定され、往時は七堂伽藍と多くの塔頭を備えた大寺であったと伝えられます。
【見どころ】
本堂の脇に建つ喜泉庵は天正年間の茶室を1991年に復興したもので、枯山水の庭を正面に眺めながら、有料で抹茶と菓子を味わえます。本堂の裏手の墓地には、足利尊氏の父である足利貞氏の墓と伝わる宝篋印塔が立ち、鎌倉市の指定文化財です。拝観や茶席の扱いは変わることがあるため、訪ねる前に確かめておくと安心です。
【トリビア】
浄妙寺の裏山には鎌足稲荷神社の祠があり、藤原鎌足が子孫のために霊鎌と呼ばれる鎌を埋めたという伝承が残ります。これは鎌倉という地名の由来を語る説の一つとして知られています。境内に隣接する洋館は1922年に貴族院議員の邸宅としてドイツ人建築家の設計で建てられ、2000年からはレストランとして使われています。




