【概要】
但馬国の中心として栄えた城下町で、碁盤の目の町割りに武家屋敷と町家が残り「但馬の小京都」と呼ばれます。町の真ん中に立つ辰鼓楼は明治のはじめに建てられた時計台で、出石の象徴となっています。雪深い山陰の気候に育まれた但馬は、和牛のもととなった但馬牛と温泉の里として知られ、出石はそば処としての名も高い町です。
【歴史】
出石は但馬国の政治の中心として栄えた城下町で、慶長9年(1604年)に小出吉英が山上の有子山城から麓へ居城を移して出石城を築き、現在に続く町割りが整いました。宝永3年(1706年)には信濃上田から仙石政明が国替えで入り、幕末まで仙石氏が藩を治めています。出石城下町の一帯は、平成19年(2007年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。
【特徴】
但馬国は兵庫県北部を占める山国で、日本海に面し、冬は雪が深く夏は涼しい山陰の気候に包まれます。氷ノ山をはじめとする山々と円山川の流域に集落が点在し、和牛のもとをたどると行き着く但馬牛や冬の松葉ガニ、城崎や湯村といった温泉が知られます。出石はその内陸に開けた盆地にあり、山に囲まれた静かな町並みが保たれてきました。
【見どころ】
兵庫県豊岡市にある出石では、町の中心に明治4年(1871年)に建てられた辰鼓楼がそびえます。もとは太鼓で時を告げるための櫓でしたが、明治14年(1881年)に旧藩医の池口忠恕が大時計を寄贈したことで時計台になりました。周りには出石城跡の石垣と登城橋、近畿最古とされる芝居小屋の出石永楽館が残り、皿そばの店が軒を連ねます。
【トリビア】
名物の出石皿そばは、仙石政明の国替えに従って移ってきた信州のそば職人が技を伝えたのが始まりとされ、出石焼の白い小皿に少しずつ盛って食べる独特の形になりました。辰鼓楼は札幌市時計台と並ぶ日本最古級の時計台として知られ、どちらの時計が先に動きだしたのかは今も調査が続けられている話題で、町を歩く人の関心を集めています。




