【概要】
京都の裏鬼門を守護する王城鎮護の神として崇められてきました。男山の山上に鎮座し、源氏の氏神としても知られ、武運長久の神として信仰を集めています。
【歴史】
石清水八幡宮は、八五九年に奈良・大安寺の僧行教が豊前国の宇佐八幡宮に参籠し、「都の近くの男山に移り住んで国家を鎮護しよう」との神託を受け、八幡大神を勧請したことに始まると伝わります。翌八六〇年には清和天皇の命により社殿が建てられ、以後は伊勢神宮に次ぐ国家第二の宗廟と仰がれ、天皇や上皇の行幸もたびたび行われ、伊勢神宮などと並んで「日本三社」に数えられるようになりました。
【特徴】
京都府八幡市にある男山の山上に鎮座し、平安京から見て裏鬼門にあたることから王城鎮護の社と仰がれてきました。本殿と外殿を前後に連ね、二棟をひとつの屋根で結ぶ八幡造の社殿は、この社を代表する独特の形式です。極彩色の欄間彫刻をまとう本社十棟と棟札三枚は二〇一六年に国宝へ指定され、江戸初期の建築美を今に伝えています。石清水八幡宮は源氏の氏神としても知られ、武家の崇敬を長く集めてきました。
【見どころ】
参拝は表参道の石段を登るほか、麓の八幡宮口駅から参道ケーブルに乗れば数分で山上に着きます。境内には織田信長が寄進したと伝わる黄金の樋や、瓦と土を交互に積み上げた信長塀が残り、桃山の気風を伝えています。展望台からは木津川・宇治川・桂川の三川が合流する眺めが広がり、九月十五日の石清水祭は勅使が参向する古式ゆかしい神事で、深夜から夜明けにかけて厳かに営まれます。
【トリビア】
境内には発明王トーマス・エジソンの記念碑が立っています。白熱電球のフィラメントに適した素材を世界中から探した末、この地に生える真竹が最も長く輝き続けたと伝わり、実用化を支えたことにちなむものです。『徒然草』には、山上の本宮を拝まずに麓の社だけを参って帰った仁和寺の法師の話が記され、教訓として今も語られており、参道を登る楽しみのひとつになっています。




