【概要】
法金剛院青女滝 附 五位山は、京都市にある特別名勝です。四季折々の美しい景観が楽しめ、多くの観光客が訪れます。日本の美を象徴する場所の一つです。
【歴史】
法金剛院青女滝 附 五位山は、京都府京都市にある平安時代の浄土式庭園の遺構です。前身は平安時代初期に右大臣清原夏野の山荘を寺に改めた双丘寺で、のちに文徳天皇の勅願により天安寺と称しました。大治5年(1130年)、鳥羽天皇の中宮であった待賢門院藤原璋子がこの地を再興して法金剛院と名づけ、丈六の阿弥陀如来を安置する西御堂などを次々に営みます。庭園もその折に整えられたと伝わります。
【特徴】
庭の北奥にそびえる青女滝は、巨石を段状に積み上げた滝石組で構成され、現存する日本最古級の人工滝として広く知られています。大治5年に石立ての名手であった林賢が下段を組み、長承2年(1133年)に仁和寺の僧である静意がさらに一段を積み増したと伝わります。施主の待賢門院が五、六尺は高く築くよう命じたという逸話も残り、造営に懸けた並々ならぬ意欲がうかがえます。
【見どころ】
滝石組は昭和43年(1968年)の発掘調査でほぼ完全な姿のまま埋もれていたことが判明し、昭和45年(1970年)に流れや池とともに復元整備されました。その翌年の昭和46年(1971年)には、背後に控える五位山を含めて国の特別名勝に指定されています。滝から遣水を伝って池に注ぐ水辺には、モミジやアカマツ、サクラ、ツバキなどが植えられ、四季折々の彩りを添えます。
【トリビア】
「青女」とは中国の古典『淮南子』に登場する霜や雪をつかさどる女神の名で、滝が落とす白いしぶきを霜雪に見立てた命名と考えられています。待賢門院は崇徳天皇と後白河天皇の母であり、歌人の西行が慕ったとも伝わる女性です。境内は蓮の名所としても知られ、夏には池一面に大輪の花が開いて、早朝から開かれる観蓮会には多くの参拝者が訪れます。本尊の阿弥陀如来坐像は国宝に指定されています。




