【概要】
旧浜離宮庭園は、中央区にある特別名勝です。四季折々の美しい景観が楽しめ、多くの観光客が訪れます。日本の美を象徴する場所の一つです。
【歴史】
旧浜離宮庭園の始まりは1654年、甲府藩主の松平綱重が将軍家から拝領した海辺の湿地を埋め立て、甲府浜屋敷を構えたことにあります。綱重の子綱豊が六代将軍徳川家宣となると将軍家の別邸となり、浜御殿と改称されました。その後も歴代将軍が手を加え、明治維新後は皇室の離宮となって浜離宮と呼ばれ、1945年に東京都へ下賜されて翌年から公開されています。
【特徴】
旧浜離宮庭園の最大の特徴は、東京湾から海水を直接取り入れる「潮入の池」です。水門の開閉によって潮の干満を池に導くため、水位も水の色も、集まる魚の種類までが時間とともに移り変わります。かつて江戸の海辺には同様の池がいくつもありましたが、今も実際に海水を導いて機能しているのはここだけで、鴨を細い引堀へ誘い込んで捕らえる鴨場も、庚申堂鴨場と新銭座鴨場の二か所が残されています。
【見どころ】
東京都中央区にある旧浜離宮庭園で真っ先に目を引くのが、大手門の近くに枝を低く広げる「三百年の松」です。1709年に徳川家宣が庭を大改修した際に植えられたと伝わり、高さ約10メートル、幹回り約4.4メートルという都内最大級の黒松です。潮入の池に架かるお伝い橋を渡って中島の御茶屋へ至る道筋や、春の菜の花畑、秋のコスモス畑も人気を集めています。
【トリビア】
この庭園は徳川将軍家の鷹狩場としても使われ、歴代の将軍が鷹を放った記録が残されています。明治維新後は宮内省の管理下で外国からの賓客をもてなす舞台となり、敷地内に置かれた洋風石造の迎賓施設「延遼館」では、来日したアメリカ前大統領グラントが明治天皇と会見しました。将軍家と皇室という二つの時代の歴史を重ねて刻む、都心ではほかに類のない庭園です。




