【概要】
神奈川県秦野市周辺で栽培された秦野葉は、富士山の火山灰土壌が生んだ名品。温和な気候で育ち、燃焼性が良くマイルドな味わいが特徴。明治時代には「秦野葉」としてのブランドを確立し、耕地整理や品質改善のモデル地区としても注目された。
【相模の銘葉】
神奈川県秦野市で生産されていた「秦野葉(はだのば)」は、「日本三大銘葉(たばこ葉)」の一つに数えられる葉たばこでした。江戸時代初期から栽培が始まり、丹沢山麓の気候と肥沃な土壌が良質な葉たばこを育てました。明治時代には秦野地区だけで数千軒ものたばこ農家があったとされ、関東を代表する銘葉産地として栄えました。
【秦野煙草の繁栄】
秦野葉は「秦野煙草」のブランドで全国に出荷され、特に刻みたばこの原料として高い評価を受けました。やや薄めの葉肉と上品な香りが特徴で、江戸・東京の愛煙家に愛されました。秦野市内には最盛期に100軒以上のたばこ問屋があり、「煙草の街」として繁栄しました。現在も市内には「たばこ耕作」に関する碑や資料が残されています。
【たばこ祭りと現在】
秦野市では毎年9月に「秦野たばこ祭り」が開催され、かつての繁栄を記念しています。ただし、現在は葉たばこの栽培は行われておらず、祭りは地域の伝統行事として継続されています。秦野市内の「秦野市立図書館」には郷土資料としてたばこ関連の展示もあり、往時の歴史を学ぶことができます。丹沢登山の玄関口としても知られる秦野ならではの歴史です。
📅 最終更新: 2026/1/4




