【概要】
千本ゑんま堂(引接寺)に伝わる念仏狂言。壬生、嵯峨と異なり、演者に台詞(せりふ)があるのが最大の特徴。「あみだ今日」など、より演劇的な要素が強い。京都市の無形民俗文化財。
【歴史】
千本ゑんま堂大念仏狂言は京都市上京区の引接寺(千本ゑんま堂)に伝わる狂言で、京都市の無形民俗文化財です。壬生・嵯峨とともに「京都三大念仏狂言」の一つ。室町時代に始まったとされ、織田信長も観覧したという記録があります。毎年5月のゴールデンウィーク期間中に上演されます。
【特徴】
最大の特徴は、壬生・嵯峨が無言劇であるのに対し、千本ゑんま堂狂言は「有言劇(セリフがある)」である点です。セリフがあるため内容が理解しやすく、観客との掛け合いやアドリブも入るなど、他の二つとは異なる娯楽性の高さがあります。演目は「閻魔庁」など20曲以上。
【見どころ】
セリフの面白さとユーモラスな動きが魅力。「閻魔庁」では閻魔様が登場し、亡者とのやり取りが笑いを誘います。雨天でも上演可能な狂言堂があり、夜間上演も行われることがあります。ゑんま堂の名物「こんにゃく煮」を味わいながら観劇するのも乙なものです。
【トリビア】
唯一セリフがある理由は、他の狂言より成立が遅く、能楽や狂言の影響を強く受けたためと考えられています。千本ゑんま堂はあの世とこの世の境界(鳥辺野)の入り口とされ、小野珍皇が夜ごと通って閻魔大王に仕えた伝説の地でもあります。
📅 最終更新: 2026/1/3




