瀞八丁

(どろはっちょう)
📍 和歌山県 新宮市📦 その他📦 名勝📦 庭園🌿 自然

【概要】

瀞八丁は、新宮市にある特別名勝です。四季折々の美しい景観が楽しめ、多くの観光客が訪れます。日本の美を象徴する場所の一つです。

【歴史】

瀞八丁は、熊野川の支流である北山川が刻んだ峡谷「瀞峡」のうち、最も景観に優れた下瀞の一帯を指す呼び名です。八丁は距離を表す単位で、およそ八丁にわたって絶景が続くことに由来するとされ、流れがよどんで深い淵をなす場所を意味する「瀞」の字が当てられました。明治期の写真集や紀行文で紹介されて名が広まり、1928年(昭和3年)に国の名勝および天然記念物に指定され、のちに特別名勝へと格上げされました。

【特徴】

峡谷は上流から奥瀞、上瀞、下瀞に分けられ、そのうち下瀞が瀞八丁と呼ばれます。両岸には高さ50メートルにおよぶ断崖と巨石、奇岩、洞窟が1キロメートル以上続き、深く澄んだ淵が鏡のように岩壁を映し出します。岩質は主にホーンフェルスで、硬い岩を川が長い時間をかけて削り込んだために、屏風のように切り立った壁面が生まれました。幅87メートルの屏風岩や、高さ45メートルの天柱岩が代表的です。

【見どころ】

見どころは、水面から仰ぎ見る岩壁の迫力です。瀞八丁は和歌山県新宮市を起点とするウォータージェット船や、上流から下ってくる川舟の遊覧で巡ることができ、両岸の岩が迫る狭い水路を進む体験は圧巻というほかありません。舟からは名の付いた奇岩を間近に見上げられ、深さ42メートルとされる寒泉窟や竜泉窟といった洞窟も水上から望めます。新緑と紅葉の時期はとりわけ美しい景色となります。

【トリビア】

瀞八丁は和歌山県、奈良県、三重県の三つの県の境が水面の上で交わる珍しい場所としても知られ、舟で進むうちに対岸ごとに県が変わっていきます。渓谷を見下ろす崖の上には大正時代に建てられた木造の「瀞ホテル」が残り、いったん営業を終えたのち、現在は食堂として復活しました。吉野熊野国立公園の特別保護地区であり、南紀熊野ジオパークのジオサイトにも選ばれ、地質学の面からも注目を集めています。

📅 最終更新: 2026/9/7
瀞八丁
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です