【概要】
大仙院書院庭園は、京都市にある特別名勝です。四季折々の美しい景観が楽しめ、多くの観光客が訪れます。日本の美を象徴する場所の一つです。
【歴史】
大仙院は1509年(永正6年)に六角近江守政頼が創建し、その子である古岳宗亘を開祖に迎えた大徳寺の塔頭です。1513年(永正10年)に建てられた方丈は、現存する最古級の方丈建築として国宝に指定されています。大仙院書院庭園はこの方丈の北東側を鉤形に囲むように営まれ、開祖である古岳宗亘みずからの作庭と伝えられ、室町時代を代表する枯山水の名園として古くから名高い庭です。
【特徴】
広さは百平方メートルほどの小さな空間でありながら、蓬莱山から落ちる滝が渓流となり、やがて大河となって大海へ注ぐという水の一生を、石と白砂だけで表現する構成をとっています。滝や中州に見立てた立石には青みを帯びた石が用いられ、白砂の流れには石橋が架かり、宝船に見立てた大きな舟石が浮かびます。雄大な自然の縮図を凝縮した手腕こそ、枯山水の最高峰と評される所以です。
【見どころ】
京都府京都市にある大徳寺の一角に位置し、書院に座って花頭窓越しに眺める額縁のような景色がよく知られています。石の間を勢いよく抜けてきた白砂の流れは、やがて方丈の南庭に広がる大海を表す砂庭へと転じ、その静と動の対比こそが最大の見どころとなります。細部まで目を凝らせば、石の一つひとつが担う役割と、水勢の緩急の変化までも読み取ることができます。境内は年間を通して公開されています。
【トリビア】
大徳寺の塔頭のなかでも大仙院は千利休や豊臣秀吉との縁が深く、境内には秀吉が茶を点てたと伝わる場や、利休ゆかりと伝わる品が残されています。方丈の襖絵は狩野元信や相阿弥の筆と伝えられ、いずれも国の重要文化財に指定されています。庭の石組を人の一生になぞらえて説く法話でも知られ、堂内は写真撮影が禁じられており、静けさのなかで庭と向き合える場として長く親しまれてきました。




