【概要】
ビワコオオナマズは、世界で日本の琵琶湖・淀川水系にしか生息していないナマズ科の固有種であり、日本固有のナマズ類の中では最大になる種です。体長は1メートルを超え、体重は20キログラム以上に達することもあります。琵琶湖における食物連鎖の頂点に長年君臨してきた迫力あるプレデター(捕食者)です。マナマズに比べて頭部が縦に扁平で、下顎が突き出た独特の受け口をしており、目は非常に小さく、全身は暗青灰色に覆われています。琵琶湖の豊かな生態系を示す象徴的な存在ですが、近年は外来種問題などもあり、環境省から準絶滅危惧種に指定されています。
【歴史】
ビワコオオナマズ(琵琶湖)は、琵琶湖とそこから流れ出る淀川水系だけに分布する日本固有種です。1961年に魚類学者の友田淑郎によってイワトコナマズとともに新種として記載されるまでは、湖のナマズはすべて同じ種として扱われていましたが、漁師たちは古くから複数のナマズを見分けていました。およそ400万年の歴史を持つ古代湖の中で、独自の大型化を遂げた魚と考えられています。
【特徴】
全長は1メートルを超え、大きな個体では1.3メートル前後、体重も20キロ近くに達する日本最大級のナマズです。頭部は縦に平たく、下顎が突き出た受け口で目は小さく、体色は銀色の光沢を帯びた濃い青灰色をしています。最大の識別点は尾びれで、丸みを帯びるマナマズと違って上葉の長い二叉型に深く切れ込み、広い湖を泳ぎ回る遊泳性の高さを物語っています。
【見どころ】
湖の深い場所に潜むため野生の姿を見るのは難しく、確実に会えるのは滋賀県草津市にある滋賀県立琵琶湖博物館の水族展示室です。2023年の水槽破損で長らく休止していたビワコオオナマズの大型水槽は、2026年4月に約3年2か月ぶりに公開が再開されました。悠然と泳ぐ巨体と独特の顔つき、二叉に割れた尾びれの形をじっくり観察することができます。
【トリビア】
産卵期は6月から7月で、梅雨の大雨によって湖が増水すると、湖岸のヨシ帯や小石まじりの浅瀬に群れが押し寄せ、夜通し大きな水音を立てて産卵します。魚食性が強く、在来のアユやフナに加えて外来のブラックバスなども捕食します。夜の水面を泳ぐルアーに巨体が飛び出すトップウォーターゲームの対象としても人気が高く、全国から釣り人が琵琶湖に集まります。




