【概要】
アカメ(赤目)は、西日本の太平洋側(主に高知県や宮崎県)の限られた河口域や沿岸部にのみ生息する、スズキ亜目アカメ科の日本の固有種です。暗闇の中で光を反射すると目がルビーのように赤く妖しく輝くことがその名の由来です。銀色に輝く円盤のような体高のある体付きと、強靭な引きを見せることで知られ、最大で体長1.3メートル、体重30キログラム以上にまで成長します。夜行性の待ち伏せ型の捕食者で、高知県の四万十川や浦戸湾の河口周辺(汽水域)が生息地として全国的に最も有名です。その神秘的な姿と希少性から「清流と幻の怪魚」として人々を魅了し続け、環境省の絶滅危惧種に指定されています。
【歴史】
アカメ(四万十川など)は、スズキ目アカメ科に分類される日本固有の大型魚で、西日本の太平洋岸、主に高知県と宮崎県の河口や内湾といった汽水域に分布します。環境省のレッドリストでは1999年版の準絶滅危惧から2007年版で二段階上がって絶滅危惧IB類となりました。宮崎県は2006年に指定希少野生動植物として捕獲を禁じるなど、各地で保護の取り組みが進められています。
【特徴】
最大で全長1.3メートル、体重30キロを超えるまでに成長し、大きく盛り上がった体高と鎧のように硬い銀色の鱗が独特の迫力を生みます。名の由来は夜間に光を当てると赤く輝く目で、網膜の奥にあるタペータム(輝板)という反射層が、濁った水の中でもわずかな光を集める夜行性ハンターとしての進化を示しています。橋脚の陰などに潜み、獲物を一気に吸い込んで捕らえます。
【見どころ】
浦戸湾や四万十川の河口域は、全国から釣り人が集まる憧れの場所ですが、野生の姿を目にする機会はごくまれです。確実に観察したいなら水族館が最適で、高知市の桂浜水族館ではアカメの飼育展示が名物になっています。高知県四万十市にある四万十川学遊館あきついおでも、水槽をゆったりと泳ぐ銀色の魚体と、光の当たり方で赤く輝く大きな目を間近に見ることができます。
【トリビア】
稚魚は成魚の銀色とはまるで異なり、褐色の複雑な模様をまとってアマモ場に潜み、枯れ葉が漂うように揺れて身を守ると言われます。矢口高雄の釣り漫画『釣りキチ三平』で四万十川のアカメが描かれたことも、この魚の神秘的な人気を全国へ広めるきっかけになりました。イトウ、ビワコオオナマズと並ぶ日本三大怪魚として、今も多くの釣り人の憧れであり続けています。




