【概要】
戸隠神社九頭龍社は、奥社の社殿のすぐ脇に寄り添うように建つ社で、戸隠の地主神である九頭龍大神を祀ります。創建の時期は明らかではありませんが、奥社よりも古くからこの地で祀られていたとされ、五社のなかで最も古い社といわれます。水をつかさどる龍神として雨乞いの信仰を集め、縁結びや歯痛にご利益がある神としても知られています。
【歴史】
戸隠神社九頭龍社の起こりは古く、戸隠に修験の道場が開かれるより前から、この山の地主神として祀られていたと考えられています。もとは戸隠山の中腹の岩屋に設けられた素朴な社だったと伝わります。のちに天手力雄命が奥社に祀られると、九頭龍大神はその神を迎え入れた土地の神とされ、奥社と並んで崇められるようになりました。
【特徴】
戸隠神社九頭龍社の祭神・九頭龍大神は、九つの頭をもつ龍の姿で語られる水の神です。戸隠山から流れ出る水は麓の里と田畑を潤してきたため、古くから雨乞いの祈りが捧げられてきました。社殿は奥社に比べると小ぶりで、境内社のようにも見えますが、戸隠の信仰の根にあたる神として、御本社の奥社と同じように大切に祀られています。
【見どころ】
戸隠神社九頭龍社は、参道を上りきった先の奥社の左手、社殿の少し下に鎮座しています。奥社と九頭龍社へは車道が通じておらず、約2キロの参道を歩いて上った人だけがたどり着けます。社殿の背後には戸隠山の灰色の岩壁が迫り、岩肌をつたう水気と深い森の冷気が、龍神の住まう社らしい張り詰めた空気をつくり出しています。
【トリビア】
戸隠神社九頭龍社には、修験の祖とされる学問行者が戸隠山で修行していたとき、九つの頭と一本の尾をもつ異形のものが現れ、行者がそれを岩屋に封じたという伝説が残ります。それがのちに山を守る九頭龍大神として祀られるようになったと伝えられます。一方で、歯痛の平癒や縁結びを願う神としても親しまれており、身近なご利益の多さも特徴です。
