【概要】
平安時代の貴族・学者で、右大臣にまで上り詰めましたが、政敵の陰謀により無実の罪で大宰府へ左遷され、失意のうちに亡くなりました。死後、京の都で天変地異や落雷が相次ぎ、道真の祟りと恐れられましたが、現在は「学問の神様」として北野天満宮などに祀られています。
【歴史】
宇多天皇に重用され、醍醐天皇の代には右大臣となりましたが、藤原時平の讒言により大宰府権帥として左遷されました。903年に現地で没した後、京では時平が若くして病死し、皇太子も相次いで亡くなりました。極めつけは清涼殿への落雷事件で、多くの死傷者が出たことから、道真は雷神(天神)と結びつけられ、恐れられるようになりました。朝廷は道真の罪を解き、神として祀ることで怒りを鎮めようとしました。
【特徴】
全国に約1万2000社ある天満宮・天神社の総本社である北野天満宮(京都市)は、道真の祟りを鎮めるために創建されました。当初は恐ろしい怨霊として祀られましたが、道真が生前優れた学者・詩人であったことから、次第に「学問の神様」「芸能の神様」として信仰されるようになりました。現在では受験生が必ずと言っていいほど参拝する、優しく慈悲深い神様として親しまれています。
【見どころ】
北野天満宮は梅の名所としても知られ、道真が愛した「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」の歌にちなんで、境内には多くの梅が植えられています。毎月25日は道真の誕生日と命日にちなんで「天神さんの日」として縁日が開かれ、多くの露店と参拝客で賑わいます。また、国宝の社殿や、豊臣秀吉が催した北野大茶湯の故地としても有名です。
【トリビア】
「くわばら、くわばら」という言葉は、道真の所領であった「桑原」の地には雷が落ちなかったという伝説に由来し、雷除けの呪文として広まったと言われています。また、道真が牛を可愛がっていたことや、葬送の際に牛車が動かなくなった場所を墓所としたことから、天満宮には多くの「撫で牛」の像があり、頭を撫でると賢くなると信じられています。




