四万温泉

(しまおんせん)
📍 群馬県 中之条町♨️ 温泉⛰️ 名所

【概要】

四万温泉は、群馬県中之条町にある温泉で、四万川の谷にそって温泉口・山口・新湯・ゆずりは・日向見の五つの地区が続きます。「四万の病を治す霊泉」が名の由来と伝えられ、1954年に酸ヶ湯・日光湯元とともに国民保養温泉地の第一号に選ばれました。胃腸にはたらくとされる湯は飲泉所でも味わえ、元禄期の湯宿建築が残る積善館など、湯治場の面影を色濃くとどめています。

【歴史】

四万温泉の開湯は延暦年間の坂上田村麻呂の東征のころとも伝えられますが、よく語られるのは989年の碓氷貞光の話です。夜通し読経していた貞光の前に山の神霊が現れ、四万の病を治す霊泉を授けると告げたといいます。鎌倉時代にはすでに湯の存在が知られ、湯宿が初めて置かれたのは永禄年間のことと伝えられています。以来、川沿いの小さな湯治場として長い年月を重ねてきました。

【特徴】

四万温泉の湯はナトリウム・カルシウムを含む塩化物・硫酸塩泉で、無色透明のやわらかな湯が肌をしっとりと包みます。飲むと胃腸にはたらくとされ、温泉街には三か所の飲泉所が設けられ、湯を汲んで味わう習わしが今も続いています。強酸性の草津で湯治をしたあとに肌を休める「草津の仕上げ湯」と呼ばれてきたのも、この穏やかな湯だからです。

【見どころ】

四万温泉の顔として名高いのが積善館で、1691年創業と伝わる本館は現存する最古の湯宿建築とされ、群馬県の重要文化財に指定されています。赤い橋の向こうに立つ木造三階の姿は思わず足を止める眺めです。最上流の日向見地区には1598年建立の日向見薬師堂が建ち、国の重要文化財に指定されています。そのそばには開湯伝説の地とされる御夢想の湯も湧いています。

【トリビア】

四万温泉には信号機やコンビニ、派手なネオンがなく、川音と湯けむりだけが響く静けさが保たれています。昭和のたたずまいをとどめた町並みは物語の世界を思わせるとして人気があり、積善館の本館と赤い橋はアニメ映画の風景を思い起こさせるとよく語られます。四万川の水の深い青さは「四万ブルー」と呼ばれ、上流の四万川ダムの湖もその色で親しまれています。

📅 最終更新: 2026/9/12
四万温泉
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です