【概要】
京都府京都市左京区大原の里で古くから作り続けられている、伝統的な発酵漬物です。大原特産の良質な赤紫蘇と茄子や茗荷を塩だけで漬け込み、夏の日差しと乳酸発酵によって鮮やかな紫色と爽やかな酸味に仕上げます。
【歴史】
京都府京都市左京区の北東部、三千院や寂光院が建つ自然豊かな里山・大原(おおはら)で、およそ800年以上前の鎌倉時代初期に誕生したと伝えられています。平家滅亡後に大原の寂光院へ隠棲した平徳子(建礼門院)に対し、里の民が赤紫蘇と夏野菜を塩漬けにしたものを献上したところ、その美しい紫色と美味しさに感動した徳子殿が「紫葉漬(しばづけ)」と名付けたという伝説が残っています。
【特徴】
大原の寒暖差が大きい気候と豊かな土壌が育む極上の「大原のちりめん赤紫蘇」をふんだんに使用し、茄子や茗荷、胡瓜とともに塩だけで樽に漬け込んで長期発酵させる伝統的な製法が特徴です。お酢や着色料を一切使わずに、赤紫蘇の天然色素と野菜の乳酸発酵のみで生み出される鮮やかなルビー色と、キュッと心が引き締まるような爽やかで奥行きのある酸味と香りが格別です。
【見どころ】
毎年6月下旬から7月の初夏になると、大原ののどかな里山全体が赤紫蘇の絨毯を広げたように鮮やかな赤紫色へと染まり、周囲の静かな山々に紫蘇の清涼感あふれる香りが漂う圧巻の田園絶景が一望できます。大原の参道沿いに建ち並ぶ昔ながらの漬物工房では、収穫されたばかりの新鮮な紫蘇の手摘み作業や樽詰め風景を間近で見学しながら、発酵した本場の生しば漬けを試食・購入できます。
【トリビア】
一般のスーパー等で広く流通している調味液や酢で味付けした「調味しば漬け」とは異なり、塩と紫蘇のみで昔ながらの自然乳酸発酵させた本格的な製品は「伝統しば漬け」や「生しば漬け」と呼ばれて区別されています。伝統しば漬けは発酵によって豊富な有機酸と乳酸菌が生み出されているため、夏の酷暑における疲労回復や夏バテ予防に最適な日本の偉大なスーパーフードとして親しまれています。




