センブリ

(せんぶり)
切り替え:📍 長野県 佐久市📦 その他🌿 自然

【概要】

リンドウ科の二年草。「千回振り出しても苦い」ことから名付けられたほど強い苦味を持つ。健胃薬として胃弱や食欲不振に用いられるほか、育毛剤の成分としても知られる。長野県(佐久・上伊那など)や高知県で栽培が盛んに行われている。

【歴史】

センブリはリンドウ科の二年草で、日当たりのよい山野の草地に生え、秋に花を咲かせて枯れます。千回振り出してもまだ苦いといわれるほど強い苦味を持つことから千振の名がついたと伝わり、生薬名は「当に薬なり」の意を込めた当薬と呼ばれます。江戸時代には腹痛や下痢によく効く妙薬として全国に広まり、乾かして束ねた姿が農家の軒先に下がる、家庭の常備薬として根づいていきました。

【特徴】

センブリの苦味の主成分はスウェルチアマリンなどの苦味配糖体で、日本薬局方は乾燥した全草にこれを二パーセント以上含むことを定めています。この苦味が舌や口の中を刺激して唾液や胃液の分泌を促すため、苦味健胃薬として胃弱や食欲不振、消化不良、飲み過ぎによる不調などに用いられます。開花期に全草を根ごと抜き取り、陰干しにしてから細かく刻んで煎じるのが昔ながらの使い方です。

【見どころ】

秋になると、センブリは五枚の白い花びらに紫の筋が走る星形の可憐な花を咲かせ、日当たりのよい山道の草地でひっそりと咲く姿は野の花としても古くから愛されてきました。国内の栽培は長野県と高知県が中心で、長野県佐久市を含む東信地方は古くからの主要な産地として知られてきました。近年は環境の変化や乱獲によって自生地が減っており、絶滅危惧種として保護の対象にしている県もあります。

【トリビア】

センブリの抽出エキスは末梢の血管を広げて血行を促す働きが認められ、医薬部外品の育毛剤に有効成分として配合された最初の天然素材だとされています。そのため胃薬としてだけでなく、育毛剤や化粧品の分野でも重宝されてきました。一方で、胃薬としての強烈な苦さは、罰ゲームの飲み物としてテレビ番組に登場するほど有名になっています。ゲンノショウコ、ドクダミと並ぶ日本三大民間薬の一つです。

📅 最終更新: 2026/9/6
センブリ
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です