📍 山梨県 大月市⛰️ 名所🎭 文化🏯 歴史

【概要】

山梨県大月市の桂川に架かる跳ね橋。「岩国の錦帯橋」「黒部の愛本橋(現在は存在しないためかずら橋とされることが多い)」と並ぶ日本三奇橋の一つ。深い渓谷(猿橋峡)に架けられており、橋脚を使わず両岸から突き出した「はね木」によって支えられる独特の構造を持つ。国の名勝に指定されており、周囲の自然と調和した美しい景観は歌川広重の浮世絵にも描かれている。

【歴史】

猿橋は、山梨県大月市にある桂川の深い渓谷に架かる木造の橋で、錦帯橋や祖谷のかずら橋とともに日本三奇橋に数えられてきました。架橋の由来は、推古天皇の時代に百済から渡来した造園師の志羅呼が、猿が互いに体をつないで谷を渡る姿を見て思いついたという伝説に求められています。甲州街道の要衝として幾度も架け替えられ、現在の橋は嘉永年間の絵図をもとに1984年に復元されたものです。

【特徴】

猿橋の最大の特色は、橋脚を一本も立てずに、両岸から支え木を突き出して桁を受ける「刎橋」という構造にあります。岩盤に差し込んだ刎木を四層に重ね、上の層ほど川面へ大きくせり出させることで、橋脚を据えられない深い谷を一気に渡しています。橋の長さは約三十・九メートル、幅は約三・三メートル、水面からの高さは約三十一メートルで、刎木を雨から守る小さな屋根が付く点も独特です。

【見どころ】

橋の上に立つと足元には切り立った渓谷が広がり、新緑と紅葉の時季にはとりわけ多くの人が訪れます。少し離れた場所に架かる人道橋から見上げると、四層の刎木がせり出す独特の構造をはっきりと確認することができます。江戸時代には歌川広重が「甲陽猿橋之図」などに描いており、その景観の価値が認められて国の名勝に指定されました。周辺には猿橋公園も整備されています。

【トリビア】

日本三奇橋の顔ぶれは資料によって異なり、猿橋と錦帯橋はほぼ動きませんが、残る一つには祖谷のかずら橋のほか、木曽の桟や日光の神橋、越中の愛本橋を挙げる説もあります。愛本橋は猿橋と同じ刎橋でしたが、明治期の洪水で流失し、現在は別の形式の橋に架け替えられています。橋脚を立てられない急峻な地形に応える技術として、刎橋は各地で工夫されてきた工法だといえます。

📅 最終更新: 2026/9/7
猿橋
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です