【概要】
三重県尾鷲地方の尾鷲美林は、日本有数の多雨地帯で育つヒノキの人工林。急峻な斜面での「密植」と丁寧な手入れにより、年輪が均一で油脂分を多く含んだ強靭な「尾鷲ヒノキ」が生産される。江戸時代から続く伝統的な林業地である。
【歴史】
三重県尾鷲(おわせ)地方に広がる尾鷲美林は、江戸時代初期の1600年代から植林が始まったとされます。紀州藩の保護政策により杉や檜の植林が奨励されました。日本一雨が多い地域の一つである尾鷲の気候が、木の生長を早め、良質な木材を育んできました。
【特徴】
「尾鷲ヒノキ」のブランドで有名です。急斜面と痩せた土壌という厳しい環境でゆっくり育つため、年輪が緻密で油分が多く、強度が非常に高いのが特徴です。磨くと美しい光沢が出て、殺菌作用や耐水性にも優れています。伝統的な「丁寧な枝打ち」により、節のない美しい柱材が作られます。
【見どころ】
馬越峠(まごせとうげ)などの熊野古道沿いには、江戸時代から続く見事なヒノキ林が残っており、石畳の道と合わせて世界遺産の風景を作っています。樹齢数百年を超える巨木が並ぶ姿は神々しくもあります。「尾鷲ヒノキ」を使った桶や風呂椅子などの工芸品はお土産に最適です。
【トリビア】
尾鷲は「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほどの多雨地帯。この雨が森を育てます。FSC認証を取得し、速水林業などの先進的な林業経営が行われていることでも知られ、世界中から視察が訪れる「環境林業」のモデル地区です。
📅 最終更新: 2026/1/3




