越乃雪

(こしのゆき)
📍 新潟県 長岡市🥢 名産🎭 文化

【概要】

新潟県長岡市の「越乃雪本舗大和屋」が製造する銘菓。安永7年(1778年)に長岡藩主のために考案されたのが始まりとされる。自家製の米粉と和三盆糖を合わせた押し物(落雁)で、口の中で雪のように儚く溶ける繊細な口溶けと、上品な甘さが特徴。

【歴史】

越乃雪は、1778年に長岡の菓子屋大和屋庄左衛門が、病に伏せていた長岡藩主牧野忠精を見舞う際に献じた干菓子が始まりと伝わります。中国から伝わった白雪糕にならい、餅米の粉と和三盆糖で仕立てたものでした。忠精はこの菓子を大いに喜び、快復ののち、越路の山々に降り積もる雪になぞらえて越乃雪という銘をみずから与えたといわれ、以来この名で作り続けられています。

【特徴】

越乃雪は、越後産の餅米を寒中の水にさらして挽いた寒晒し粉と、四国特産の和三盆糖だけで作られる押し物の落雁です。和三盆はわずかに褐色を帯びますが、仕上げにまぶす粉砂糖が光を受け、見る角度によって雪原のようにきらめきます。角のそろった白い四角形は、越後に降り積もったばかりの新雪の一片を写した姿とされ、箱を開けた瞬間の白さそのものが越乃雪という名を物語ります。

【食べ方】

越乃雪は口に入れた瞬間からほろりと崩れ、和三盆の上品な甘みだけを舌の上に残して、すっと溶け去っていきます。抹茶や煎茶のほどよい渋みと合わせると甘さがきりりと引き締まり、茶席の干菓子として二百年以上にわたり親しまれてきました。越乃雪は湿気を嫌う菓子ですから、封を切ったらなるべく早めにいただくのがよく、桐箱入りのものは贈答や仏事の折にも重宝されてきました。

【トリビア】

越乃雪と同じ名を持つ菓子は越前をはじめ各地にも見られ、この銘が江戸時代を通じてどれほど広く評判を呼んだのかをうかがわせます。製造元の大和屋は新潟県長岡市に本店を構え、二百五十年近くにわたって手作りを守り続けてきました。河井継之助や山本五十六を生んだ城下町長岡を訪ねる折の土産としても、昔から変わることなく選ばれ続けている一品といえるでしょう。

📅 最終更新: 2026/9/6
越乃雪
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です