興福寺

(こうふくじ)
📍 奈良県 奈良市📦 その他📦 寺院🏯 歴史

【概要】

法相宗大本山。藤原氏の氏寺として繁栄した。国宝の五重塔や阿修羅像をはじめとする数多くの仏像で知られ、古都奈良を象徴する景観を作り出している。

【歴史】

興福寺は、奈良県奈良市にある法相宗の大本山です。669年に藤原鎌足の夫人である鏡女王が夫の病気平癒を願って山階の地に建てた山階寺を起源とし、藤原京の厩坂寺を経て、710年の平城遷都に伴い藤原不比等が現在地へ移して興福寺と名づけました。藤原氏の氏寺として絶大な権勢を誇り、僧兵を擁して大和一国を支配するほどでしたが、度重なる焼失に見舞われ、そのたびに再建されてきました。

【特徴】

境内にそびえる五重塔は高さが約50メートルあり、木造の塔としては国内で二番目の高さを誇る国宝です。現在の塔は室町時代の1426年ごろの再建で、猿沢池の水面に映る姿は古都を象徴する景観となっています。また2018年には、創建期の姿を目指した中金堂が三百年ぶりに復元落慶しました。境内の大部分は拝観料なしで歩くことができ、奈良公園の散策路とも自然につながっています。

【見どころ】

国宝館に安置される阿修羅像は、三面六臂の姿と愁いを帯びた少年のような表情で知られ、興福寺を代表する仏像として多くの参拝者を惹きつけてきました。館内には千手観音菩薩立像や板彫十二神将像、乾漆八部衆立像など、天平から鎌倉期にいたる名品が居並び、日本彫刻史の流れをひと続きに味わうことができる、まさに国宝の宝庫といえる空間です。旧食堂を改装した館内は照明にも工夫があり、像を四方から眺められます。

【トリビア】

明治の廃仏毀釈で興福寺は一時荒廃し、五重塔がわずかな値で売りに出されたという逸話が語り継がれています。塀を持たず奈良公園と地続きになっているのは寺域が召し上げられた名残とも言われ、鹿が塔の足元を歩く独特の風景を生みました。その五重塔は2023年から、百年以上ぶりとなる大規模な保存修理に入っており、素屋根に覆われた姿を見せています。修理の完了までには、およそ七年を要する見通しとされています。

📅 最終更新: 2026/9/6
興福寺
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です