【概要】
毛馬内の盆踊りは、秋田県鹿角市にある毛馬内のこもせ通りで毎年8月下旬に行われる盆踊りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。通りの中央にかがり火を並べ、その周りに細長い輪をつくって踊る姿が印象的です。大太鼓と笛の囃子に合わせる「大の坂」と、無伴奏の唄のみで踊る「甚句」の二つで構成され、優雅で情緒あふれる踊りとして受け継がれてきました。
【歴史】
毛馬内の盆踊りは、秋田県鹿角市にある毛馬内のこもせ通りを舞台として、毎年8月下旬の3日間にわたり踊り継がれてきた盆踊りです。起源は定かではありませんが、明暦3年に桜庭光秀が毛馬内へ移り住んだ頃にはすでに踊られていたとする説が伝わっています。江戸時代の紀行家である菅江真澄も「盆踊大の坂節」として書き残しており、1998年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。
【特徴】
毛馬内の盆踊りは、通りの中央にかがり火を並べて焚き、その周りに細長い輪をつくって踊るところに大きな特徴があります。踊りは呼び太鼓で始まり、大太鼓と笛の囃子に合わせる「大の坂」、無伴奏の唄だけで踊る「甚句」の順に進んでいきます。大の坂は先祖供養の色合いが濃く、甚句は娯楽の性格が強い踊りとされ、対照的な二つの表情を一夜のうちに味わえます。
【見どころ】
踊り手の装いも見逃せません。男性は黒紋付きに水色の蹴出し、女性は襦袢に鴇色の蹴出しをまとい、豆絞りの手拭いで頬被りをして顔を隠します。かがり火に照らされた列が、笛の音とともにゆるやかに流れていく光景は実に幻想的です。会場となる通りは期間中だけ車両通行止めとなり、飛び入りでの参加も歓迎されています。日程は年により変わるため、事前に確かめてから出かけると安心です。
【トリビア】
大の坂で用いられる大太鼓は長さが2メートルほどもあり、二人がかりで打ち鳴らします。甚句は永禄年間の南部氏と安東氏の戦いにまつわる唄がもとになったともいわれ、伴奏を持たないぶん唄い手の力量がそのまま踊りの気配を決めていきます。2022年には「風流踊」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録され、毛馬内の盆踊りも世界に知られる存在となりました。




