【概要】
香川県の小豆島の中央部に位置する、瀬戸内海国立公園を代表する渓谷です。約1300万年前の火山活動によってできた地層が、長い年月の地殻変動と風化・浸食によって削られ、天を突くような奇岩群となりました。渓谷の荒々しい奇岩と、その眼下に広がる穏やかな瀬戸内海の青い海という、対極にある風景を同時に楽しめる唯一無二の絶景地です。
【歴史】
もともとは「神懸(かみかけ)」と呼ばれており、神が宿る険しい山として古代の人々から信仰の対象とされてきました。応神天皇がこの岩山にフック(鉤)をかけて登ったという神話も残されています。その後、江戸時代初期の儒学者によって「寒霞渓」という風雅な漢字が当てられ、景勝地として整備されていきました。
【特徴】
他の三大奇勝が山深い内陸にあるのに対し、寒霞渓は「島の中央」にあるため、断崖絶壁のすぐ向こうに広大な瀬戸内海が見渡せるという箱庭のような立体感が最大の特徴です。集塊岩という脆い火山岩でできているため浸食が激しく、今なお現在進行形で奇岩の形が変わり続けているダイナミックな地形でもあります。
【見どころ】
山麓から山頂までを一気に結ぶ「寒霞渓ロープウェイ」が一番の見どころです。切り立った険しい奇岩群のスレスレを通り抜けながら、足元に広がる紅葉や新緑の森、そして遠くに輝く瀬戸内海のパノラマを同時に楽しむことができます。さらに山頂では名物の「かわら投げ」をして願いを掛けるのも風物詩です。
【トリビア】
寒霞渓には「表十二景」と「裏八景」、さらに「小豆島最高峰の星ヶ城(ほしがじょう)」を合わせて、無数の奇岩にそれぞれ名前がついています。「老杉洞(ろうさんどう)」「錦袋岩(きんたいがん)」など、岩の特徴を捉えた名前の看板を探しながらハイキングルートを歩くのが通の楽しみ方となっています。




