【概要】
金沢は石川県の県庁所在地で、加賀藩前田家百万石の城下町として約286年間栄えた北陸最大の歴史都市です。戦災を免れたため江戸時代の町並みが良好に残り、ひがし茶屋街や長町武家屋敷跡、にし茶屋街など風情あるエリアが点在しています。日本三名園の兼六園や、加賀友禅・金箔などの伝統工芸、茶道・能楽といった武家文化が今も息づく文化の都です。
【歴史】
金沢の城下町は1583年に前田利家が金沢城に入城したことで本格的に始まりました。加賀藩前田家は外様大名としては最大の百万石を誇り、明治維新まで約286年にわたってこの地を治めました。豊かな財力を背景に学問・芸術を奨励し、京都や江戸に次ぐ文化都市として独自の武家文化を花開かせました。第二次世界大戦で空襲を受けなかったため、江戸時代の町並みや都市構造がそのまま残り、「戦災を免れた歴史都市」として類まれな価値を持っています。城下町全体を囲む惣構の遺構も現在まで確認できます。
【特徴】
金沢の城下町は金沢城を中心に、武家地・町人地・寺社地が計画的に配置された美しい都市構造を持っています。犀川と浅野川の二つの河川に挟まれた台地上に城を構え、城下を流れる辰巳用水や鞍月用水などの用水網は今も現役で使われています。ひがし茶屋街は格子戸の町家が連なる国の重要伝統的建造物群保存地区で、にし茶屋街・主計町茶屋街と合わせて三茶屋街と呼ばれます。長町武家屋敷跡では土塀の続く武家屋敷の佇まいが残り、加賀藩の格式を今に伝えています。
【見どころ】
金沢観光のハイライトは日本三名園の兼六園で、四季折々の美しい景観が楽しめます。冬の雪吊りは金沢を象徴する風物詩です。金沢城公園では復元された菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の壮大な姿を見ることができます。ひがし茶屋街では金箔ソフトクリームが人気で、近江町市場では新鮮な海鮮丼を堪能できます。21世紀美術館は現代アートの拠点として国内外から注目され、伝統と革新が共存する金沢の魅力を体現しています。忍者寺の異名を持つ妙立寺も人気スポットです。
【トリビア】
金沢の名前の由来には「芋掘り藤五郎」の伝説があり、砂金が湧き出た泉を「金洗いの沢」と呼んだことから「金沢」になったとされています。金沢は日本の金箔生産量の99%以上を占めており、伝統工芸としての金箔技術はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。加賀藩は武力ではなく文化で幕府への忠誠を示す方針をとったため、茶道・能楽・工芸などが異例なほど発展しました。金沢の用水路は総延長約150kmにも及び、「用水の街」としても知られています。




