【概要】
鹿児島うなぎは、鹿児島県で養殖されるうなぎのブランドで、現在は愛知県と並んで日本有数の生産量を誇ります。温暖な気候と豊富な地下水、そしてシラスウナギ(稚魚)が多く獲れる環境を活かし、急速に成長しました。大隅半島を中心に多くの養殖場が点在し、肉厚で柔らかいうなぎが特徴です。
【歴史】
鹿児島県でのうなぎ養殖は1960年代に本格的に始まりました。温暖な気候によりうなぎの成長が早く、シラスウナギの漁獲量が多いこと、そして火山性の豊富な地下水が利用できることから、養殖に適した条件が揃っていました。1990年代から急成長し、2000年代には愛知県と並ぶ生産量となりました。現在は大隅半島の志布志市、鹿屋市を中心に多くの養殖業者が活動しており、年間約5,000トン以上を生産しています。
【特徴】
鹿児島うなぎの特徴は、温暖な気候で育つため成長が早く、身が柔らかくふっくらとしていることです。特に大隅半島の地下水はミネラル分が豊富で、この水で育ったうなぎは身に旨味が凝縮されています。また、広大な土地を活かした大規模養殖が可能なため、安定した品質のうなぎを大量に生産できるのも強みです。関東向けには蒸してから焼く「関東風」、関西向けには蒸さずに焼く「関西風」と、出荷先に合わせた加工も行われています。
【見どころ】
志布志市には「うなぎの駅」があり、養殖場の見学や新鮮なうなぎ料理を楽しむことができます。また、大隅半島周辺には温泉も多く、うなぎ料理と温泉を組み合わせた旅行プランも人気です。鹿児島市内にもうなぎ専門店が多数あり、地元産のうなぎを使った蒲焼きやひつまぶしを提供しています。7月の土用の丑の日前後には各地でうなぎフェアが開催され、普段より安くうなぎを楽しめます。
【トリビア】
鹿児島県は温暖な気候のため、うなぎの成長期間が他県より短く、約6ヶ月〜1年で出荷サイズに達します。これはコスト削減にもつながり、競争力の源となっています。また、鹿児島県はシラスウナギの漁獲量でも全国トップクラスで、うなぎ養殖の川上から川下まで一貫した生産体制が整っています。近年は「うなぎの完全養殖」の研究も進んでおり、持続可能なうなぎ産業の実現に向けた取り組みが行われています。




