伊予絣

(いよかすり)
📍 愛媛県 松山市🎭 文化🥢 名産🏯 歴史

【概要】

伊予絣は、愛媛県松山市(旧伊予国)周辺で生産される綿織物です。江戸時代末期に鍵谷カナという女性が考案し、独自の「高機(たかばた)」を用いて織り上げる技法で発展しました。明治から大正時代にかけては圧倒的な生産量を誇り、全国の絣生産シェアの大部分を占めて着物市場を席巻した歴史があります。明るく鮮やかな藍色と、生活に密着した大柄で素朴な文様が特徴で、現在も民芸家具や小物など、実用的で美しい日用品の生地として親しまれています。

【歴史】

伊予絣は江戸時代後期の享和年間、松山藩の農家の娘であった鍵谷カナが、藁屋根の竹の模様からヒントを得て創案したのが始まりです。当初は伊予飛白(いよかすり)と呼ばれていました。明治時代になると織機が改良されて生産性が飛躍的に向上し、1900年頃には久留米絣を抜いて全国一の生産量を記録しました。日本全国の農作業着や普段着として広く普及し、「日本の三大絣」の一つとして確固たる地位を築き上げました。

【特徴】

伊予絣の特徴は、他の絣と比べて少し太めの綿糸を使用し、ざっくりとした丈夫な平織りで仕上げられる点にあります。模様は井桁(いげた)や十字、水玉など、日々の生活に密着した大柄で素朴なデザインが多く、親しみやすさが魅力です。染めには愛媛県特産の蓼藍(たであい)が用いられ、洗えば洗うほどに藍色の深みが増し、綿の糸が柔らかくなって肌触りが良くなるため、長く愛用するのに適した実用的な布地です。

【見どころ】

愛媛県松山市にある「民芸伊予かすり会館」では、伊予絣の歴史的な資料や貴重な古い機織り機(高機)が多数展示されており、当時の情景を肌で感じることができます。職人による機織りや藍染めの実演を見学できるほか、実際にハンカチなどを染める藍染め体験も人気です。素朴で味わい深い伊予絣で作られた小物入れや洋服、タペストリーなどの雑貨は、松山観光の定番のお土産としても多くの人々に喜ばれています。

【トリビア】

伊予絣を生み出した鍵谷カナは、女性の身でありながらその並外れた功績が称えられ、大正時代には彼女を讃える「鍵谷カナ頌徳碑(しょうとくひ)」が建立されました。また、全盛期には松山周辺の家々から一日中「カシャン、カシャン」という機織りの音と藍の匂いが漂っていたと言われています。昭和以降は洋装化の波で生産量は激減しましたが、その素朴なデザインは現代の北欧デザインなどとも共通する普遍的な美しさを持っています。

📅 最終更新: 2026/3/5
伊予絣
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です

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