伊予絣

(いよかすり)
📍 四国愛媛県 松山市🥢 名産🎭 文化

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【概要】

伊予絣は、愛媛県松山市(旧伊予国)周辺で生産される綿織物です。江戸時代後期の享和年間に鍵谷カナが考案し、菊屋新助が改良した高機(たかばた)を用いて織り上げる技法で発展しました。明治時代には生産量で全国一となり、農作業着や普段着として全国に広まりました。明るく鮮やかな藍色と、生活に密着した大柄で素朴な文様が特徴で、現在も小物や雑貨の生地として親しまれています。

【歴史】

伊予絣は江戸時代後期の享和年間、松山藩の農家の娘であった鍵谷カナが、藁屋根の竹の模様からヒントを得て創案したのが始まりです。当初は伊予飛白(いよかすり)と呼ばれていました。明治時代になると織機が改良されて生産性が飛躍的に向上し、明治37年(1904年)には年間200万反を超えて全国一の生産量を記録しました。日本全国の農作業着や普段着として広く普及し、「日本の三大絣」の一つとして確固たる地位を築き上げました。

【特徴】

伊予絣の特徴は、他の絣と比べて少し太めの綿糸を使用し、ざっくりとした丈夫な平織りで仕上げられる点にあります。模様は井桁(いげた)や十字、水玉など、日々の生活に密着した大柄で素朴なデザインが多く、親しみやすさが魅力です。染めには愛媛県特産の蓼藍(たであい)が用いられ、洗えば洗うほどに藍色の深みが増し、綿の糸が柔らかくなって肌触りが良くなるため、長く愛用するのに適した実用的な布地です。

【見どころ】

郊外にあった「民芸伊予かすり会館」は2019年に愛媛県松山市の大街道へ移り、いまは「Art Labo KASURI」として伊予絣の製造工程や井桁・十字といった文様を紹介しています。予約をすればハンカチなどを染める天然藍染め体験や、姫だるまの絵付け体験も楽しめます。素朴で味わい深い伊予絣で作られた小物入れやバッグなどの雑貨は、松山観光の定番のお土産として多くの人々に喜ばれています。

【トリビア】

伊予絣を生み出した鍵谷カナの功績をたたえ、昭和4年(1929年)には伊予織物同業組合が「鍵谷カナ頌功堂(しょうこうどう)」を建てました。この建物は2001年に国の登録有形文化財となり、カナの命日の5月28日には鍵谷祭が営まれています。また、全盛期には松山周辺の家々から一日中「カシャン、カシャン」という機織りの音と藍の匂いが漂っていたと言われています。昭和以降は洋装化の波で生産量は激減しましたが、その素朴なデザインは現代の北欧デザインなどとも共通する普遍的な美しさを持っています。

📅 最終更新: 2026/9/26
伊予絣
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です