【概要】
沖縄県与那国町にある西崎は、日本最西端の島である与那国島の西の端に突き出た岬です。先端には日本国最西端之地と刻まれた碑と灯台、展望台があり、一般の人が立つことのできる日本の西の端として知られます。台湾までは約111キロと近く、空気の澄んだ日には水平線に島影が見えることもあります。日本で最後に夕日が沈む場所としても親しまれ、夕暮れどきには多くの人が訪れます。
【歴史】
西崎の「いり」は太陽が沈むことを表す言葉で、島の東の端にある東崎(あがりざき)と対になる地名と伝わります。岬に立つ西埼灯台は、沖縄が本土に復帰する前の1957年に琉球政府が設けたもので、日本で最も西にある灯台とされます。のちに日本国最西端之地と刻まれた碑や展望台も整えられ、西崎は与那国島を訪れる人の多くが足を運ぶ、島を代表する名所になりました。
【特徴】
西崎は長く日本の最西端の地点とされてきましたが、2017年の現地調査で、岬の北北西約260メートルにある岩が満潮時にも海面から出ていることが確かめられました。国土地理院は2019年に地形図を改め、この岩をトゥイシの名で最西端として載せています。トゥイシは険しい崖と荒波に囲まれて近づくのが難しいため、西崎は今も一般の人が立てる日本の西の端として親しまれています。
【見どころ】
西崎の展望台からは、断崖の下で白く砕ける波と、黒潮が流れる紺碧の海を一望できます。台湾の島影が見られるのは島の人でも年に数回ほどといわれますが、水平線の向こうに隣の土地があると思うと、国境の島に来たことを実感できます。夕方には日本で最後に沈む夕日を見ようと人が集まり、岬の北に広がる久部良の集落や港を夕焼けが染める眺めも見事です。
【トリビア】
与那国町は日本で最も西にある市町村で、西崎は国内で最も遅く日が沈む場所として知られています。東の端の納沙布岬とは経度が大きく離れているため、日の出も日の入りもずっと遅く、同じ日本の中で時差のような感覚を味わえます。また与那国町観光協会は到達の記念に最西端の証と呼ばれる証明書を出していますが、扱う場所や料金は変わることがあるため、事前に確かめると安心です。
