星影の井

(ほしかげのい)
📍 神奈川県 鎌倉市⛰️ 名所🏯 歴史🎭 文化

【概要】

神奈川県鎌倉市、極楽寺坂の近くにある井戸。「星の井」とも呼ばれる。日本三名井の一つ。かつて昼間でも井戸の中に星の影が見えたことから名付けられたという伝説がある。奈良時代の名僧・行基がこの井戸から虚空蔵菩薩の化身である光る石を見つけたとされ、近くの虚空蔵堂に祀られている。鎌倉十井の一つでもある。

【歴史】

星影の井は、神奈川県鎌倉市坂ノ下の極楽寺坂切通の下に残る井戸で、一般には「星の井」「星月夜の井」「星月の井」と呼ばれます。奈良時代の天平年間に僧・行基がこの井戸に虚空蔵菩薩の姿を感得し、その像を刻んで堂を建てたのが、井戸の前に立つ虚空蔵堂(星井寺)の始まりと伝わります。二本松の日影の井、印西の月影の井と並ぶ日本三井の一つで、鎌倉十井にも数えられています。

【特徴】

かつてこの一帯は昼間でも薄暗い山陰で、井戸を覗くと昼でも水面に星が輝いて見えたことから星影の井の名が付いたと伝わります。「星月夜」は鎌倉を表す枕詞ともなり、古い鎌倉町の町章もこの言葉をもとに図案化されました。水は清らかで味がよく、昭和初期まで極楽寺坂を行き交う旅人に飲料水として売られていたといいます。現在は蓋がされ、石の井筒だけが往時を偲ばせています。

【見どころ】

星影の井は江ノ電の極楽寺駅と長谷駅の間、旧道沿いに位置しており、虚空蔵堂へ上る石段の脇にあります。堂は成就院の管理下にあり、隣接する成就院は初夏のあじさいで有名で、参道から由比ヶ浜を一望できます。井戸自体は道路脇の小さな史跡なので見落としやすいのですが、坂ノ下の海岸や極楽寺とあわせて歩けば、鎌倉の西の入口の歴史をたどる散策コースになります。

【トリビア】

星影の井には、近くに住む女性が誤って包丁を落としたところ、それきり星が映らなくなったという伝説が残っています。行基が虚空蔵の法を修すると三つの明星が七日間輝き、井戸をさらうと珍しい石が現れたともいわれ、この話が聖武天皇に伝わって虚空蔵像を刻むよう命じられたと伝わります。虚空蔵堂は日本三体虚空蔵の一つとされ、小さな井戸に奈良時代からの伝承が凝縮されています。

📅 最終更新: 2026/9/7
星影の井
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です