【概要】
法泉寺は、山梨県甲府市にある臨済宗妙心寺派の寺院で、甲府五山の一つに数えられます。南北朝時代の元徳年間に甲斐国の守護・武田信武が開基となり、月舟周勲を開山として開かれたと伝わります。武田氏最後の当主・勝頼の菩提寺として知られ、境内には勝頼の墓と伝わる歯髪塚があり、江戸時代初期の山門が甲府市の文化財として残されています。
【歴史】
法泉寺は南北朝時代の元徳年間、十四世紀前半に甲斐国の守護であった武田信武が開基となり、月舟周勲を開山として開かれたと伝わります。のちに武田信玄が甲府五山の一つに定め、快岳周悦を住職に招いて庇護したと『甲斐国社記・寺記』は記します。天正10年(1582年)に武田氏が滅びると、寺は最後の当主・勝頼をとむらう役目を担うことになったと伝えられています。
【特徴】
山号は金剛福聚山で、山梨県甲府市にある臨済宗妙心寺派の寺院です。市街の北西、湯村の温泉郷に近い丘の斜面に境内が広がり、石段を上ると鐘楼を兼ねた山門が迎えてくれます。この山門は寛永13年(1636年)の建立と伝わり、甲府市の文化財に指定されています。経蔵および輪蔵付鉄眼版一切経や夢窓国師坐像なども市の文化財で、武田氏以後に積み重ねられた歴史を伝えています。
【見どころ】
法泉寺の最大の見どころは、武田勝頼の墓と伝わる歯髪塚です。天目山で自刃した勝頼の葬儀は京都の妙心寺で営まれ、参列した法泉寺の和尚が歯や髪の一部を持ち帰って境内に葬ったと伝えられます。塚のそばには桜が植えられ、春には花が静かに散ります。開基の武田信武の墓もあわせて市の史跡となっており、墓所の参拝は寺の案内に従って静かに行いましょう。
【トリビア】
法泉寺の寺宝に夢窓国師坐像があることは、甲斐で少年期を過ごしたと伝わる名僧・夢窓疎石との縁をしのばせます。甲府五山のなかでこの寺は市街の中心から最も離れた位置にあり、甲府駅からバスを使って向かう人が多いようです。武田家を滅ぼした当主として語られてきた勝頼の墓に、今も花を供える人が絶えないことは、地元の受け止め方の温かさを物語ります。




