【概要】
広島県広島市中区にある住吉神社の夏祭りで、すみよしさんの愛称で親しまれています。神社は享保18年(1733年)に住吉三神などを勧請したのが始まりで、広島藩の船の守り神として敬われてきました。旧暦の6月14日と15日にあたる日に営まれ、茅の輪くぐりや人形流し、漕伝馬船、花火などでにぎわう真夏の祭りです。
【歴史】
住吉祭が営まれる住吉神社は、広島県広島市中区にある本川のほとりに鎮座しています。享保17年(1732年)に僧の木食快円が船奉行へ願い出て、翌年に住吉三神と相殿の二神を勧請したのが始まりと伝わります。やがて船に関わる人々の守護神と定められ、広島藩の水運を見守る社として厚い信仰を集め、寛政11年に現在地へ遷りました。
【特徴】
住吉祭は地元ですみよしさんと呼ばれ、広島三大祭りのなかでも夏の盛りを告げる祭りとして親しまれています。拝殿の前には直径三メートルほどの大きな茅の輪が据えられ、これをくぐって半年分の穢れを祓い、残る半年の無事を願います。人の形に切った紙に息を吹きかけて川へ流す人形流しも、古くから続く大切な神事のひとつです。
【見どころ】
呼び物は漕伝馬船で、明治44年に始まり、一度は途絶えたものの平成23年によみがえりました。色鮮やかに飾った船が住吉橋を出て元安川へ入り、囃子に合わせて力強く水面を進む姿は、広島の夏を代表する風物詩です。夜には花火も打ち上がり、川面が明るく染まります。旧暦の6月14日と15日に合わせて営まれるため、住吉祭の日取りは年ごとに動きます。
【トリビア】
住吉祭は広島管弦祭とも呼ばれ、瀬戸内海に古くから伝わる海の祭礼の系譜に連なる祭りです。住吉神社が船の守り神として崇められた背景には、城下と瀬戸内海を結ぶ川が物流の大動脈であった歴史があります。参道には露店がずらりと並び、浴衣姿の家族連れでにぎわう光景は、六月のとうかさんから続く広島の夏そのものです。夜更けまで灯りの絶えない境内には、水の都と呼ばれた街の記憶が今も息づいています。




