稗田山崩れ

(ひえだやまくずれ)
📍 長野県 小谷村⛰️ 名所🌿 自然

【概要】

長野県北安曇郡小谷村にある稗田山(ひえだやま)の大崩壊地。1911年(明治44年)8月8日、集中豪雨により山腹が深層崩壊を起こし、大規模な土石流が発生して姫川をせき止めた。この崩壊は日本における20世紀最大級の土砂災害として知られ、荒廃した山肌は現在もその脅威を伝えている。

【歴史】

1911年(明治44年)8月8日の午前3時ごろ、長野県小谷村にある稗田山の斜面が突如として大きく崩落しました。これが稗田山崩れです。前年からの長雨や度重なる豪雨が引き金になったとみられ、崩れ落ちた土砂の量は推定で1億5000万立方メートルにのぼりました。生じた土石流は姫川の支流である浦川を一気に流れ下り、流域の集落や田畑を次々にのみ込んでいきました。

【特徴】

稗田山崩れの土砂は浦川と姫川の合流点をせき止め、高さおよそ60メートル、上流へ3キロにわたって水をたたえる巨大な天然ダムを形づくりました。このダムはやがて決壊し、一気に押し寄せた濁流が下流の村々にさらなる被害を広げることになりました。直接の犠牲者は23人、流失した家屋は26戸にのぼり、20世紀の日本で最大級の土砂災害として長く記録されることになりました。

【見どころ】

崩壊から100年以上を経た今も、山の斜面には赤茶けた巨大な崩落跡がくっきりと残り、遠くからでもその異様な山容をはっきりと確認することができます。谷筋には砂防堰堤が階段状に築かれ、人々が災害と向き合ってきた長い歳月を静かに物語ります。ふもとには古くからの温泉地が点在しており、北アルプスの登山やスキーを楽しむ人々の拠点としてもにぎわいを見せています。

【トリビア】

稗田山崩れは、静岡県の大谷崩、富山県の鳶山崩れと並んで「日本三大崩れ」の一つに数えられています。崩れ残った土塊が今も不安定な状態にあることから、行政による継続的な監視と対策工事が絶えることなく続けられてきました。地元では災害の記憶を語り継ぐ取り組みも行われており、発生から100年の節目には記念のシンポジウムが開かれ、災害の教訓が改めて広く共有されました。

📅 最終更新: 2026/9/6
稗田山崩れ
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です