【概要】
福岡県福岡市東区にある筥崎宮で、毎年9月12日から18日まで営まれる秋の神事です。万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝するという趣旨を持ち、千年以上の歴史を伝えています。参道には五百軒ほどの露店が並んで延べ100万人が訪れ、博多の人はこの祭りが来ると秋の訪れを感じます。博多どんたく、博多祇園山笠と並ぶ博多三大祭りの一つに数えられています。
【歴史】
筥崎宮放生会は、合戦の間に多くの殺生をしたのだから放生会を営むべきだという神託にもとづいて始まったと伝えられ、919年にはすでに筥崎の地で行われていた記録が残ります。千年以上の歴史を重ねてきた神事ですが、戦国の世の混乱で一度は途絶え、1675年に再興されました。神輿が氏子の町を巡る御神幸も戦乱で中断したのち、1701年に福岡藩主の黒田綱政の手で復活しています。
【特徴】
放生会は万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する神事です。福岡県福岡市東区にある筥崎宮を舞台に、毎年9月12日から18日までの七日七夜にわたって続き、参道には五百軒ほどの露店が立ち並びます。期間中の人出は延べ100万人にのぼり、九州でも屈指の規模を誇ります。西暦の奇数年には三基の神輿が氏子の町々を巡る御神幸が行われ、街全体が祭りの色に染まります。
【見どころ】
参道を埋める露店をひやかしながら歩くのが、放生会いちばんの楽しみ方です。名物は茎の付いたままの新生姜で、買って帰り無病息災を願う習わしが根づいています。息を吹き込むとチャンポンと澄んだ音が鳴るガラスの玩具も、この祭りならではの土産として親しまれてきました。最終日には稚魚や鳩を放つ神事が営まれ、命を放つという祭りの本来の意味を静かに伝えています。
【トリビア】
放生会は一般にほうじょうえと読みますが、筥崎宮ではほうじょうやと読むのが習わしです。かつては祭りの期間だけ授与される放生会おはじきが人気を集め、博多人形師の手による小さな細工を求めて早朝から行列ができるほどでした。舞台となる筥崎宮は宇佐神宮や石清水八幡宮と並んで日本三大八幡宮に数えられる古社で、元寇にまつわる敵国降伏の扁額でも広く知られています。




