【概要】
博多おくんちは、福岡県福岡市の櫛田神社の秋季例祭で、毎年10月23日・24日に開催されます。約1200年の歴史を持ち、牛車に引かれた神輿行列が博多の街を厳かに練り歩く「御神幸(ごしんこう)」が見どころです。
【歴史】
博多おくんちは福岡県福岡市博多区にある櫛田神社の秋季大祭で、実りの秋に感謝する神事として約1200年前から続くと伝えられています。博多どんたく、博多祇園山笠と並ぶ博多三大祭りの一つで、毎年10月23日に大祭が営まれ、24日には牛車に引かれた神輿の行列が博多の街を練り歩きます。かつては九州随一の賑わいを見せたとも語り継がれる、由緒ある秋祭りです。
【特徴】
長崎や唐津のような華やかな山車の巡行はありませんが、そのぶん古式ゆかしい「御神幸(ごしんこう)」の行列が祭りの中心になっています。神輿を先頭に、獅子頭や稚児行列、地元小学校のブラスバンドなどが続き、伝統と現代がほどよく混ざり合った独特の光景が生まれます。相撲との縁が深い櫛田神社らしく、境内では奉納相撲も行われてきました。
【見どころ】
時代装束をまとった御神幸行列が博多の街を進む姿は、絵巻物がそのまま動き出したかのようです。牛が神輿を引く牛車は今では珍しく、祭りの象徴として親しまれています。夜には境内を無数の灯明が照らす「千灯明」が行われ、揺れる炎が幻想的な雰囲気を作り出します。屋台や参拝客で賑わう櫛田神社の秋の夜は、一年でも特別な時間です。
【トリビア】
博多では「おくんちが終わると冬が来る」と昔から言われてきました。期間中に授与される縁起物や、境内で振る舞われる甘酒も楽しみの一つになっています。博多松囃子(はかたまつばやし)の三福神が行列に加わって沿道の人々を祝福することもあり、派手さよりも神事としての伝統を重んじる姿勢が、博多っ子に長く愛されてきた理由でしょう。
