長禅寺

(ちょうぜんじ)
📍 山梨県 甲府市🏯 歴史⛰️ 名所

【概要】

長禅寺は、武田信玄の母・大井夫人の菩提寺として知られ、甲府五山の筆頭に挙げられてきた禅寺です。山号は瑞雲山で、『甲斐国志』は天文21年(1552年)の創建を伝えます。住職の岐秀元伯は信玄に学問と禅を説いた師と伝えられ、寺は武田家の精神的な拠り所となりました。古い堂宇は空襲で失われましたが、愛宕山の南麓に三重塔と五重塔がそびえています。

【歴史】

長禅寺は、甲斐西郡の国人領主・大井信達の娘で武田信虎の正室となった大井夫人を開基と伝える寺です。『甲斐国志』は天文21年(1552年)の創建を記し、同じ年に世を去った夫人の菩提を弔う寺として、信玄が城下に手厚く迎えたとされます。臨済宗に深く帰依した信玄は京都や鎌倉の五山にならって甲府五山を定めたと伝えられ、長禅寺はその筆頭に挙げられてきました。

【特徴】

山号を瑞雲山と号する長禅寺は、山梨県甲府市にある臨済宗の単立寺院で、愛宕山の南麓に境内を構えています。江戸時代には門前に甲府代官所が設けられ、町の要所として人の往来が絶えませんでした。古くからの堂宇は昭和20年(1945年)の甲府空襲で焼け、いま目にする建物の多くは戦後に整えられたものですが、五山の筆頭という格式は今も静かに受け継がれています。

【見どころ】

境内でまず目を引くのは、昭和53年(1978年)に建てられた総高18.6メートルの三重塔と、その十年ほど後に加わった白木の五重塔です。いずれも本格的な木造の塔で、甲府の市街地では珍しい塔の景色を作り出しています。大井夫人をしのぶ墓や山門もあわせて訪ねたいところですが、堂内や墓所の扱いは時期によって異なるため、事前に確かめてから出かけると安心です。

【トリビア】

長禅寺の住職だった岐秀元伯は、少年期の信玄に学問と禅を授けた師と伝えられ、甲府市も信玄の学問と政道の師として紹介しています。寺に伝わる絹本著色武田信虎夫人像は、信玄の弟である武田信廉が天文22年(1553年)に描いたとされ、国の重要文化財に指定されています。母の面影を今に伝える一幅であり、この寺が筆頭に据えられた理由をうかがわせます。

📅 最終更新: 2026/9/13
長禅寺
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です