【概要】
青森県青森市で開催される夏祭り。武者などをかたどった巨大な人形灯籠「ねぶた」が街を練り歩く。国指定重要無形民俗文化財。「ラッセラー」の掛け声と跳人(ハネト)の乱舞が特徴。
【歴史】
その起源には諸説ありますが、奈良時代に中国から伝わった七夕祭りの灯籠流しが変形したものといわれています。また、坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際に、敵を油断させるために笛や太鼓でお囃子を奏で、大きな人形を作って連れ歩いたという伝説も残っています。古くは「眠り流し」という行事があり、夏の激しい労働による睡魔を払う儀式が発展して、現在のような巨大な灯籠を運行する形式になったと考えられています。
【特徴】
最大の特徴は、何と言っても「ねぶた」と呼ばれる巨大な人形灯籠です。幅9メートル、高さ5メートル、奥行き7メートルにも及ぶ大型ねぶたは、針金と和紙で作られ、内部に数百個の電球や蛍光灯が仕込まれています。これらが夜の闇に浮かび上がり、極彩色に輝きながら街を練り歩く姿は圧巻です。題材は歌舞伎や歴史物語、神話などから取られることが多く、毎年新作が制作され、その芸術性を競い合います。
【見どころ】
巨大なねぶたの迫力もさることながら、祭りを盛り上げる「跳人(ハネト)」の乱舞も見どころです。「ラッセラー、ラッセラー」という独特の掛け声とともに、数千人のハネトが跳ね回るエネルギーは凄まじく、観客も自然と体が動いてしまうほどです。また、観光客でも正式な衣装をレンタルして着付ければ、事前の登録なしでハネトとして自由に参加できるというオープンさも、この祭りが多くの人を惹きつける大きな理由の一つです。
【トリビア】
ねぶた祭の期間中、青森市内のホテルや旅館は一年前から予約で埋まるほどの人気ぶりですが、実は最終日に行われる「海上運行」と「花火大会」が隠れたハイライトです。賞を受賞したねぶたが台船に乗って青森港を巡り、その背景で1万発以上の花火が打ち上げられる光景は、祭りのフィナーレを飾るにふさわしい幻想的な美しさです。また、「ねぶた」の語源は「眠たい」の方言「ねぷてぇ」から来ていると言われています。




