日本三大そば(にほんさんだいそば)は、日本各地に数あるそば処の中でも、特に歴史が古く独特の食文化を持つ三つのそばの総称です。岩手県の「わんこそば」、島根県の「出雲そば」、長野県の「戸隠そば」を指します。それぞれに麺の打ち方、盛り付け方、食べ方に個性があり、地域の風土に根ざした日本の多様な食の魅力を象徴する存在として全国に知られています。
A.わんこそばは給仕が客の椀へ一口分ずつそばを入れ続け、満腹で蓋を閉めるまで続きます。出雲そばは朱塗りの丸い器を三段に重ねる割子そばや、そば湯ごと盛る釜揚げそばが代表で、つゆを麺に直接かけます。戸隠そばは一口大にまとめた麺をざるに並べるぼっち盛りで供されます。
A.わんこそばは南部藩の南部利直に一口分ずつそばを出した逸話が起源とされます。出雲そばは寛永十五年(一六三八年)に松平直政がそば職人を伴って松江藩へ移ったことが広まる契機と伝わり、戸隠そばは平安時代に戸隠山の修験者がそば粉を食料としたことに始まると伝えられます。
A.わんこそばは一般的な目安が三十杯から五十杯ほどとされています。十五杯ほどでもりそば一杯分に相当するといわれ、満腹になったら椀の蓋を素早く閉めるのが終了の合図です。老舗では百杯達成の証明書を渡す店もあります。
A.出雲そばは、そばの実を殻ごと石臼で挽く挽きぐるみの粉を使うためです。甘皮や殻の成分が混ざるので麺は黒みを帯び、香りが強く素朴な風味になります。戸隠そばも実を殻ごと挽いた粉を用いています。
A.岩手県・島根県・長野県の3県に分かれています。直線距離でわんこそばと戸隠そばが約420km、出雲そばと戸隠そばが約500km、わんこそばと出雲そばは約880km離れています。