日本三大疎水(にほんさんだいそすい)は、明治時代に開削された琵琶湖疎水(京都府)、安積疎水(福島県)、那須疎水(栃木県)の3つの農業用水路や運河を指します。近代日本の発展を支えた重要な土木遺産であり、その歴史的価値と美しい景観から多くの観光客が訪れる名所となっています。
A.琵琶湖疎水は東京遷都で衰退した京都の復興を目指して造られ、蹴上発電所などに水を供給しました。安積疎水は士族授産と食糧増産を目指した「安積開拓」の中核事業です。那須疎水は、水が地下に浸透して不毛の荒野だった那須野ヶ原を潤すために造られました。
A.琵琶湖疎水は北垣国道の発案で、主任技術者には田辺朔郎が抜擢されました。安積疎水はオランダ人技師ファン・ドールンの設計指導によるものです。那須疎水は矢板武や印南丈作らの奔走で建設が決まり、内務省の技師・南一郎平が設計しました。
A.琵琶湖疎水の水路閣と蹴上のインクラインは国宝に指定されています。安積疎水の「安積疏水麓山の飛瀑」は国の登録有形文化財で、疎水は日本遺産にも認定されています。那須疎水の旧取水施設は国の重要文化財で、2017年には世界かんがい施設遺産にも登録されました。
A.はい、いずれも現役の水路として使われています。琵琶湖疎水は京都市の上水道や防火用水としての役割を担い、那須疎水は約2,600ヘクタールの農地を潤しています。安積疎水は郡山市内を流れ、疎水沿いの遊歩道は市民の憩いの場となっています。
A.安積疎水と那須疎水は直線距離で約50kmと近く、福島県と栃木県で続けて訪ねやすい位置にあります。京都府の琵琶湖疎水は離れており、直線距離で安積疎水から約480km、那須疎水から約440kmです。