【概要】
岩手県盛岡市・花巻市の名物で、給仕が「はい、じゃんじゃん」などの掛け声とともに、一口大のそばを客のお椀に次々と投げ入れる独特のスタイルで知られます。客が蓋を閉めるまで続く、もてなしの心が詰まった郷土料理です。
【歴史】
わんこそばは岩手県盛岡市・花巻市を中心に食べられる郷土そばで、約400年前から続く伝統があります。南部藩主がこの地を訪れた際、もてなしとして小分けにしたそばを次々と提供したのが起源とされます。「わんこ」は岩手の方言でお椀を意味し、空になったお椀に次々とそばを入れ、蓋をするまで食べ続けるというユニークなスタイルが特徴。おもてなしの心と食を楽しむ文化が融合した岩手を代表する食文化です。
【特徴】
わんこそばは小さなお椀(約15g/杯)で次々と提供され、蓋をするまで給仕係が「はい、どんどん」「はい、じゃんじゃん」と掛け声とともにそばを入れ続けます。平均的な人で50〜60杯(約5〜6人前)、大食いの人は100杯以上食べることも。薬味は鮪の刺身・なめこおろし・鶏そぼろ・海苔など多彩で、合間に食べて口直しします。食べた杯数を競う「わんこそば大会」も名物です。
【食べ方】
給仕係の「はい、どんどん」に合わせて食べ進め、満腹になったら素早く蓋をすることで終了。蓋を閉めるタイミングが難しく、油断すると次の杯が入ってしまいます。盛岡駅周辺の「東家」「直利庵」などが老舗として有名。花巻には発祥とされる「嘉司屋」があります。観光客向けにゆっくり食べられるプランもあるので、初挑戦者はこちらがおすすめ。
【トリビア】
わんこそば1杯(約15g)15杯でかけそば1人前に相当。「わんこそば全日本大会」では5分間で何杯食べられるかを競い、記録は250杯以上。「じゃんじゃん」の掛け声は「どんどん食べて」という意味で、給仕係との掛け合いも楽しみの一つ。蓋を閉め忘れると永遠にそばが来るため、「止めそびれた」という笑い話も。記念として食べた杯数の証明書がもらえる店もあります。


