香取神宮御田植祭

(かとりじんぐうおたうえまつり)
📍 千葉県 香取市🎭 文化🏮

【概要】

香取神宮御田植祭は、千葉県香取市の香取神宮で毎年4月に行われる神事。拝殿前で「耕作の儀」として鎌入れや鋤入れを行った後、御神田へ移動し、早乙女たちが古式ゆかしく田植えを行う。五穀豊穣と地域の安寧を祈る、下総一之宮の伝統行事。

【歴史】

千葉県香取市にある下総国一之宮・香取神宮に伝わる香取神宮御田植祭は、明徳2年(1391年)の文献にすでにその存在が記されている古い神事です。伊雑宮の磯部の御神田、住吉大社の御田植神事とともに日本三大御田植祭に数えられ、稲作の実りをあらかじめ祝う予祝行事として長く受け継がれてきました。現在は毎年4月の第1土曜日と翌日曜日の2日間にわたって斎行されています。

【特徴】

祭りは初日の耕田式と2日目の田植式という二部構成をとります。耕田式は拝殿前の庭上をそのまま田に見立てて行われ、苗長を先頭に、五色の絹で飾られた牛が耕機を牽き、鎌や鋤、鍬を手にした者が続きます。背に花笠を負った田舞の少女8人と、華傘を差しかけられ肩車された早乙女役の稚児8人も加わり、田を耕し、代掻きをし、苗を植えるまでの一連の所作が順を追って演じられていきます。

【見どころ】

2日目の田植式では、稚児や神職の一行が拝殿での神事を終えてから参道を進んで御神田へ向かい、早乙女手代が古式の田植え歌を唄いながら実際に苗を植えていきます。水を張った御神田の輝きと早乙女の緋袴、花笠の彩りが重なる光景は華やかで、境内の桜が残る時期と重なる年には春らしい情趣が一層深まります。撮影を目当てにした参拝者も大勢集まり、北総の春を代表する行事として親しまれています。

【トリビア】

香取神宮は経津主大神を祀り、常陸の鹿島神宮とともに東国における武の守護として篤い崇敬を集めてきた社ですが、御田植祭ではその武神としての印象とは対照的な、稲作の営みに寄り添う穏やかな顔を見せます。演目の中心が力仕事ではなく少女たちによる田舞や早乙女の所作に置かれている点も特徴で、実りを先取りして祝う予祝の思想が、所作の一つひとつによく表れているとされます。

📅 最終更新: 2026/9/6
香取神宮御田植祭
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です