【概要】
岐阜県関市にある山あいの霊場で、寺伝では弘仁十四年、西暦八二三年の創建と伝えられます。本尊の不動明王は堂のなかではなく天然の岩窟に安置され、その前には高さ七メートルほどの不動滝が落ちています。参道には朱塗りの鳥居と堂宇が階段状に連なり、美濃三不動のなかでもっとも古い由緒を伝えます。背後には各務原アルプスの登山道が延び、明王山の展望地へと続いています。
【歴史】
迫間不動は岐阜県関市にある山あいの霊場で、寺伝では平安時代初期の弘仁十四年、西暦八二三年の創建と伝えられています。中世には山上に迫間城が築かれ、その山麓にある岩窟は修行の場として長く受け継がれてきました。近世以降は木曽の御嶽を仰ぐ信仰の広がりとともに多くの信者を集め、美濃三不動のなかでもっとも古い由緒を伝える霊場として知られています。
【特徴】
迫間不動の本尊である不動明王は、堂に納められるのではなく、山肌にできた天然の岩窟のなかに安置されている点が大きな特徴です。参道には朱塗りの鳥居といくつもの幟が並び、切り立った岩壁に沿うように堂宇が階段状に建てられています。岩そのものを聖域とみなす古い信仰のかたちが、境内の随所に今もはっきりとした形で残されています。
【見どころ】
岩窟の前には高さ七メートルほどの不動滝が落ちており、かつてはこの滝に打たれる修行が盛んに行われてきました。境内の奥からは各務原アルプスの登山道が延びており、標高三百八十メートルの明王山の展望地に立てば、濃尾平野から御嶽山の方角まで見渡せます。山上に残る迫間城跡をたどる周回路も、手軽な山歩きの道として親しまれています。
【トリビア】
迫間不動では例年、春と秋に大祭が営まれ、山伏による火渡りの行が知られていますが、日程や実施の内容は年によって変わることがあります。参道の途中には食事処や土産物を扱う店が並び、平日でも参拝する人の姿が絶えることはありません。訪ねるときは、その年ごとの案内をあらかじめ確かめてから出かけると安心でしょう。岩窟と滝と山道がひと続きになった、美濃らしい霊場です。
