【概要】
脳の血管が詰まる脳梗塞や、破れる脳出血などの総称。日本人の死因上位かつ、寝たきりの原因としても多い。特に秋田県はかつて脳卒中死亡率が高く、その対策として「秋田県立脳血管研究センター」が設立され、先駆的な研究と高度な医療提供で知られている。
【歴史】
脳血管疾患(脳卒中)は、1951年からおよそ30年にわたって日本人の死因の第1位を占めた病気です。1981年に悪性新生物に抜かれ、その後は減塩をはじめとする高血圧対策の普及と治療法の進歩によって死亡率が大きく下がりました。2024年の人口動態統計では死亡数が約10万2千人、全体の6.4パーセントで第4位となり、なお主要な死因の一つであり続けています。
【特徴】
脳の血管が詰まる脳梗塞、血管が破れる脳出血、動脈瘤の破裂によるくも膜下出血をまとめた呼び名です。最大の危険因子は高血圧で、塩分の摂りすぎや喫煙、糖尿病、心房細動などの不整脈も発症に関わります。命が助かっても手足の麻痺や言語障害が残ることが多く、寝たきりや要介護となる原因としても上位を占めるため、健康寿命を縮める大きな要因とされています。
【見どころ】
かつて脳卒中の死亡率が高かった秋田県では、県民の切実な願いを受けて1968年に秋田県立脳血管研究センターが開所しました。秋田県秋田市にある同センターは、高度な診療と長年の疫学研究を重ねることで、減塩の指導をはじめとする予防対策を全国に先駆けて進めてきました。2019年には循環器部門を強化したうえで秋田県立循環器・脳脊髄センターへ改称し、今も地域医療の中核を担い続けています。
【トリビア】
発症直後の対応を促す合言葉として広まっているのが「FAST」です。Faceは顔のゆがみ、Armは片腕の麻痺、Speechはろれつが回らない言葉の障害を指し、Timeは発症時刻を確かめてすぐ119番することを意味します。一つでも当てはまれば一刻を争う状態で、詰まった血栓を溶かす治療は発症からの時間が限られるため、迷わず救急車を呼ぶことが勧められています。


